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Core i7上位版や16GBメモリーも選択できるパワフル仕様!! 「Endeavor NJ5700E」ロードテスト 第3回

高性能GPUを標準搭載した「Endeavor NJ5700E」

2012年08月17日 17時00分更新

文● 星 紀明 写真●篠原孝志(パシャ)

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「Quick Sync Video」による高速動画エンコードもちゃんと使える

 これまでであれば、外部GPUを搭載したノートでは内蔵GPUを使う必要性がなかったことに加え、2つのGPUを混在させることが技術的に難しかった。そのため、CPU統合GPU、いわゆる「インテルHDグラフィックス」は無効化された状態で出荷されているケースが多かった。

 確かに、描画性能に関しては外部GPUの方がはるかに高いので、内蔵GPUが無効化されていても特に支障はないように思われる。しかし、この場合、内蔵GPUに備わっている機能も使えなくなる。たとえば「Intel Quick Sync Video」もそのひとつだ。これは、動画を高速に変換できるハードウェアエンコーダーの1種で、第2世代Core i(Sandy Bridge)シリーズから搭載されている機能。第3世代Core i(Ivy Bridge)シリーズの「インテルHDグラフィックス4000」では、さらなる高速化が図られてる。

 「NVIDIA Optimusテクノロジー」を採用した「Endeavor NJ5700E」なら、外部GPUを搭載しながら内蔵GPUも機能しているので、この「Intel Quick Sync Video」を利用することが可能だ(ただし「Intel Quick Sync Video」に最適化された変換ソフトが別途必要)。今回はそれに対応したサイバーリンクの「Media Espresso 6.5」を使い、約5分のフルHD動画(MPEG-2、30フレーム/秒)を1280×720ドットのMPEG-4 AVCに変換してみたが、所要時間はわずか20秒で、動画の尺に対して1/15の時間で済んだ。

本製品に「Media Espresso 6.5」をインストールし、約5分のMPEG-2ファイルをMP4(MPEG-4 AVC)に変換してみたところ「Intel Quick Sync Video」が機能して18秒という短時間で変換された

 「NVIDIA Optimusテクノロジー」はいわゆるスイッチャブル・グラフィックスと違い、内蔵GPUがディスプレイ出力を常に担っていて、3Dゲームなどで高度な処理能力が必要になると外部GPUが演算を肩代わりし、内蔵GPUに受け渡すような仕組みになっている。そのため、ユーザーにはどのタイミングでGPUが切り替わったのかがわからない。「NVIDIAコントロールパネル」で設定を変更することにより、特定のソフトを使う際にどちらのGPUを使わせるかを任意に指定することもできる。

「NVIDIAコントロールパネル」の「3D設定の管理」で、どちらのGPUを優先して処理するかをソフトごとに設定できる

 さて、今回はここまで。「Endeavor NJ5700E」が、高いグラフィック性能を備えていることが検証できた。次回はストレージに関してテストする予定だ。

「Endeavor NJ5700E」

試用機の主な仕様
CPU Core i7-3820QM(2.70GHz、ターボ・ブースト時最大3.70GHz)
メモリー 16GB(8GB×2、DDR3 1600MHz SDRAM)
チップセット インテル HM77 Express
グラフィック NVIDIA GeForce GT 640M(1GB)
ストレージ ハイブリッドHDD 500GB(8GB SLC内蔵)
光学ドライブ Blu-rayドライブ(BDXL対応)
バッテリー駆動時間 約5.4時間
サイズ/重量 W380×D262×H34~37mm/約2.6kg
OS Windows 7 Home Edition 64bit(SP1)

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