タッチで使いやすいMetro版IE 10
ただしFlashには非対応
Windows 8には、Metro上で動くInternet Explorer 10(以下IE10)と、デスクトップ上で動く従来型のIE10の、2つのウェブブラウザーがある。Metro版のIE10は全画面を1枚のタブが占有しているようなデザインで、タブの切り替えや追加は、アプリコマンドを表示して行なう。スクロールや拡大縮小をマルチタッチで操作できるのは、従来のIEに比べて実に快適だ。
なおMetro版IE10では、Flash Playerがサポートされていない。一方でデスクトップ上で動く従来型IE10では、問題なくFlashの動作が可能だ。Metro版で動作しないプラグインを要求するウェブサイトを開こうとした場合は、デスクトップ版に切り替えて表示する機能もある。まだ当分は両者を併用する必要がありそうだ。
統合されたSkyDriveとPeople
Windows 8では、Windows Liveで展開されている各種サービスと連携する機能が多数搭載されている。ログオンアカウント自体をWindows Liveのアカウントである「Microsoftアカウント」と統合することも可能だし、利便性という意味ではその方が使い勝手がいい。
Windows 8に統合されている「People」は、Windows Liveに連携した各種SNSの情報をまとめて見られるアプリケーションである。記者はTwitterとFacebook程度しか使っていないのだが、LinkedInやGoogleアカウントの連絡先などとも連携して、People上で最新の情報を確認できる。
オンラインストレージの「SkyDrive」も、Windows 8に統合されたサービスのひとつだ。SkyDriveに保存したファイルや写真にアクセスする「SkyDrive」アプリケーションのほか、「フォト」アプリではログインしているMicrosoftアカウントのSkyDrive内に保存されている写真を表示できる。また、MicrosoftアカウントでWindows 8自体にログインしている場合は、SkyDriveを利用して「PC設定の同期」機能が使える。複数台のパソコンの設定を、ウェブサービス経由で同期できる便利な機能だ。
Xbox Liveのサービスと連携する
「ゲーム」と「ビデオ」
Microsoftアカウントは、ゲーム専用機である「Xbox」のネットワークサービス「Xbox Live」のアカウントとも統合されている。そしてWindows 8の「ビデオ」や「ゲーム」はXbox Liveと連携しており、有料配信ビデオの購入やゲームの「実績」表示、ユーザーを示す「アバター」情報の管理といった、Xbox Liveの機能がパソコンから利用できるようになる。また、Xbox Liveと連携したパソコン用ゲームをプレイしていれば、それらの実績情報もWindows 8上から閲覧できる。
言わばWindows 8の公式ビデオ・ゲームコンテンツストアとして、「ビデオ」「ゲーム」アプリケーションは位置付けられていると言えそうだ。今後の充実に期待したい。なお、Metro版のWindows Media Playerは存在しないので(デスクトップ版は継続搭載)、パソコン内のビデオファイルの視聴にも、「ビデオ」のアプリケーションを使用する。