3万円台のBlu-ray Discレコーダーは買い……なのか!? 第3回

BD不要？　なら2万円台からのHDD格安レコはどうだ！

BDレコに匹敵する出来のいい録画機能
日立マクセル「VDR-R3000」

正面にはB-CASカードスロットのほか、SDカードスロットとカセット型HDD「iVDRS」用のスロット「iVポケット」を備える。ビデオ入力端子を前面に備えているのがビデオデッキ的だ。背面の装備は、HDMI出力のほか、ビデオ／Sビデオ出力を備える

　最後は、日立マクセルの「VDR-R3000」（実売価格5万円前後）である。1TBの内蔵HDDにダブルチューナーを備えたモデルで、発売されたばかりということもあり、少々価格は高め。ただし、ビデオ入力端子も備えるなど、なかなか機能性にも優れたモデルだ。

　本体の横幅は430mm、高さ51mmと見た目はBDレコとあまり変わらない。これはカセット型HDDの着脱ができるスロットを備えるためだろう。ビデオ入力端子は前面パネル内に収納しているが、Sビデオ出力を搭載するなど装備としては十分。

ジャンル別色分け表示で、放送中の番組も子画面で表示するなど、薄型テレビやBDレコと同等の出来のいい電子番組表。赤マルで表示する録画予約マークが特徴的

　本機の魅力は、BDレコと遜色のない出来のいい電子番組表だ。ジャンル色分けや放送中の番組表示が行なえるなど、視認性も機能性もかなり良好。

　表示時間は3秒ほどとほかのHDDレコーダーと比べれば遅いが、番組名や内容表示まできちんと表示されることを考えれば問題ないレベルだ。

ジャンルやキーワードの組み合わせで番組を検索でき、自動録画設定も可能。ユーザーの使用履歴を解析して、自動でおすすめの番組をリストアップする機能もある

録画済みの番組リストから編集・ダビングを選択すると、ネットワークで接続されたスマホ（Android端末）へのダビングも行なえる

　さらに、番組検索や自動録画、ユーザーの使い方に合わせてよく見ている番組を自動でリストアップする機能など、番組探しのための機能が充実しているのも大きな特徴だ。

設定項目などがリストアップされるシンプルなメニュー

録画モードは、DR録画（TS）のほか、最長8倍相当の長時間録画も選べる。ただし、ダブル録画中はどちらか一方のみしか長時間録画は行なえない

　起動時間は高速オンで3秒台、高速オフでも5秒ほどと比較的サクサクと動く。レスポンスも良好で立派なテレビ録画機と言える。

DLNAサーバー／クライアントなど
ネットワーク機能も完備

DLNAクライアント機能にも対応し、ほかのBDレコの録画番組の再生も行なえる。逆にDLNAサーバーとして対応機器へ番組を配信することも可能だ

アクトビラなどの動画配信サービスやYahoo！といったネットポータルにも対応する

　本機はDLNAサーバー／クライアント機能も備えているので、ネットワークで接続されたDLNA機器への番組配信も可能。DLNAクライアントとして、ほかのBDレコなどの番組再生にも対応している。

　この操作も、ネットワーク機能を呼び出すような煩雑なものではなく、録画番組リストで、内蔵HDD／iVDRS（外付けHDD）とならぶメディア欄の下にある「AVネットワーク」を選択すると自動で切り替わる。ネットワークを意識せずに使えるので、親しみやすい。

　画質は、色の深みがしっかりと再現され、ディテールもきちんとハイビジョンらしい高精細さが出るなど、基本的な造りがしっかりとしている。これならば十分に満足できる実力だ。

　シングルチューナーで3万円台のBDレコとも十分に張り合える。価格がこなれて3万円台となれば、シングルのBDか、ダブルでBDなしかという好ライバルになるだろう。

総合評価

機能性：★★★★★★★（7）

使いやすさ：★★★★★★★★（8）

拡張性：★★★★★★★★（8）

画質・音質：★★★★★（5）