詳細なレビューは割愛するが、27型WQHD対応の注目製品を簡単に紹介しておきたい。
ちらつきを低減し目に優しい
ナナオ FlexScan EV2736W-FS
まだ発売前の製品だが、ナナオから10月31日に発売予定の「FlexScan EV2736W-FS」は、IPS液晶パネルを採用したWQHD対応27型液晶ディスプレーである。
視野角は上下左右178度と広く、ネイティブコントラストは1000:1、輝度は300cd/m2と高い。応答速度は6ms(GTG)と高速で、動画再生も快適だ。入力端子はデュアルリンクDVI-DとDisplayPortの2系統で、スタンドはチルト、スイーベル、高さ調整、ピボットの各機能を備える。また、2ポートのUSB 2.0ハブ機能も搭載している。
最近の液晶ディスプレーは、ほとんどの製品がLEDバックライトを採用しているが、LEDは残光時間が短いため、ちらつきが気になる人もまれにいるという。そこで本製品は、新しく開発した「EyeCare調光方式」を採用することで、ちらつきを抑えた目に優しい表示を実現していることがウリだ。
直販価格は8万9800円とやや高めだが、業務などで長時間液晶ディスプレーを見つめることが多い人にお勧めだ。
入力端子が充実したコストパフォーマンスの高い製品
デル U2711
デルの「U2711」は、2010年春に登場したWQHD液晶ディスプレーであり、やや古めではあるが、現在でも一線級のスペックを誇っている。
IPS液晶パネルを採用しており、上下左右178度の広視野角を実現、輝度も350cd/m2と高い。ネイティブコントラストは1000:1だが、ダイナミックコントラストは8万:1に達する。応答速度は6ms(GTG)と不足はない。入力端子が充実していることも魅力で、デュアルリンクDVI-Dが2系統とHDMI、DisplayPortに加えて、アナログRGBやコンポーネントビデオ、コンポジットビデオも搭載する豊富さだ。
スタンドはチルト、スイーベル、高さ調整、ピボットの各機能を備えており、さらに、2ポートのUSB 2.0ハブ機能と、「8in1メディアカードリーダー」機能も内蔵している。また、各色10bit表示に対応しており、最大約10億7000万色表示が可能だ(10bit表示はDisplayPort接続時のみ、グラフィックボードやOS、アプリケーションの対応が必要)。
U2711の直販価格は何回か改訂されているが、執筆時点では6万9980円となっており、コストパフォーマンスは高い。特に多くの機器を接続したいという人に最適な製品だ。
デル U2713HM
特集記事執筆後に飛び込んできた新製品情報をお届けしよう。デルから27型WQHD対応ディスプレーの新製品「U2713HM」が発表された。LGディスプレイ社の「AH-IPS」液晶パネルを採用した製品で、通常時消費電力42Wの低消費電力性能を特徴としている。
輝度は350cd/m2、視野角は上下左右とも178度で、これらは従来機種と変わらないが、sRGBカバー率99%以上の広色域を実現している。コントラストは1000:1、コントラスト拡張使用時のダイナミックコントラストは200万:1に向上した。応答速度はやや下がって8ms(GTG)。スタンドはチルト、スイーベル、高さ調整、ピボットの各機能を備える。
接続インターフェースはデュアルリンクDVI-D、HDMI、DisplayPortに加えて、アナログRGB入力も備える。また、内蔵のUSBハブ機能はUSB 3.0×4に強化されている。スピーカーは内蔵していないが、オプションの「サウンドバー AX510PA」(2400円)を本体下部に装着して背面の音声出力とつなげば、一体感のあるデザインでオーディオ再生も可能になる。
驚くのはその価格で、同社直販価格は4万9980円となっている。27型WQHD液晶ディスプレーの世界に旋風を巻き起こす製品となりそうだ。
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