モバイルPCの躍進
新規購入者の76%以上がノートPCと予測
3つめは、モバイルPCの台頭である。
「ビデオ編集者、金融アナリスト、科学者、ゲーマー、PC愛好家など、拡張性の高いPCを使って最大限のパフォーマンスを引き出したいユーザーはデスクトップPCを選択するが、最もよく購入されるPCは、ノートPCやタブレットなどのモバイルフォームファクターのものへと、急速に移行している。大部分のユーザーは軽量で携帯しやすいPCを求めている」と語る。
実際、マイクロソフトでは、今年、米国でPCを購入する消費者の76%以上がノートPCになると予測。また、米国で販売されるデスクトップPCの絶対数は、タブレットよりも少なくなると予想している。
PCとクラウドにコンテンツが保存される
最後に、コンテンツがPCとクラウドの両方に保存されるということだ。
マイクロソフトが提供する、最大100GBのクラウドストレージ環境「SkyDrive」のほかにも、「Facebook」や「Flickr」などを引き合いに出しながら、「ユーザーのコンテンツはどこにでも広がり、最近では誰もが常に高解像度カメラを搭載した携帯電話/スマートフォンを持ち歩いている。日々生成されるコンテンツの量は急速に増え続ける一方、クラウドなどのサービスにより、PCやアクセスできるリソースに対するユーザーの考え方は大きく変わった」とする。
こうした4つのトレンドを捉えたのがWindows 8だとする。
「マイクロソフトは、2009年にこうした重要な点に気づいた。ユーザーがPCに期待することや想定しているシナリオが変わり始めている」とし、「文書作成、入力、創作、制作などで、PCが世界一適した道具であることは変わらないが、ユーザーによるPCの使い方の幅は日増しに広がり、さまざまなことがPC上で行なわれるようになった。ネットワークに接続され、持ち運ぶことができ、バッテリー寿命が長く、ユーザーとアクティビティに重点が置かれ、常に最新の情報を確認できるPCが求められている」とする。
Windows 8の特異性—開発過程の情報を積極的に公開
その一方で、Windows 8の開発の特異性として、「開発過程のさまざまな選択肢やプロセスについてこれほどオープンに公開する製品は、他に類がない」と強調する。
現在のRelease Previewを含め、3回に渡る最新ベータ版の公開や、設計と開発についての対話を行なう場としてブログを開設し、多くのベータ版利用者からのフィードバックを製品化に反映させたことなどをあげる。
開発者によってブログに投稿された記事の数は70を超え、印刷すると500ページ以上になるという。また、投稿したビデオも34本、再生時間では90分以上になる。
開発チームは、今後、製造候補版(RTM)までの開発における目標を、「Windows 8の品質を、継続的な信頼性、コア部分のセキュリティ、PCやソフトウェア、周辺機器との互換性、リソース使用量などのすべての尺度において、Windows 7よりも優れたレベルに維持すること」とし、「Windows 8の完成に向けて、今後も製品のあらゆる側面に目を配っていく」とする。
そして、発売に向けて開発陣もラストスパートを迎え、8月1日(米国時間)にWindows 8製造候補版(RTM)のリリースが発表されたのだ。
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