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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第101回

プロが仕事を諦める時 対談・佐久間正英×佐藤秀峰【業界編】

2012年08月05日 12時00分更新

文● 四本淑三

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僕らが食っていけるかどうかは別として、明るい未来が待っているはず

―― 今回のブログの件で言うと、お金がなくて業界が盛り下がっているという話が、盛り上がるというのも変な話ですよね。

佐久間 盛り下がっているのを楽しんでいる人たちもいるんだろうけど、盛り下がっているから、どうにかしてほしいという気持ちも多いんだろうね。今回、面白かったのは、出版の世界も、映画の世界も、みんな同じ状況、問題の種類も同じだと分かった事なんです。もし問題が同じなら、変わり方も同じ。一旦潰れて何かが起きるか、あるいは別の動きが起きてくるか。いすれにしても何か大きな変化の前兆には違いないんじゃないかな。

―― 漫画は最終的にどこに向かうと思いますか?

佐藤 紙ではなくなるでしょうね。というくらいしか分からないです。どんな端末が出てくるかで変わってしまうので。今はおいていかれないようにやって行こうと。データは持っているので、誰よりも早く動ける。その準備だけはしておこうと。

佐久間 音楽の世界もわからないね。全体的な構造不況の要因が、人の問題ではなく技術の問題だという部分が見えている。ということは、技術は必ずより便利であったり、楽な方向に向かっていく。案外、いい事にはなるんじゃないかな。僕らがそれで食っていけるかどうかは別の問題で、そういう意味では悲惨なことになるかもしれないけど。総じて言えば、明るい未来が待っているはずだとは思うよ。



著者紹介――四本淑三

 1963年生まれ。高校時代にロッキング・オンで音楽ライターとしてデビューするも、音楽業界に疑問を感じてすぐ引退。現在はインターネット時代ならではの音楽シーンのあり方に興味を持ち、ガジェット音楽やボーカロイドシーンをフォローするフリーライター。


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