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パワーアップ男子力! 漢ならこのアイテムを装備しろ! 第4回

男子力が上がるUSB扇風機 後編

暑さにマケズ! 夏コミに最適なUSB扇風機はどれだ!?

2012年08月01日 16時00分更新

文● 藤山哲人

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売ってないなら
USBエアコンを作ってしまおうじゃないか!

 Tシャツの上から水をかぶり、扇風機の風を当てれば、外気マイナス4.5度ほどの涼が得られることがわかった。気温32度であれば、エアコンの設定温度とほぼ同じではあるが、現実性に欠ける上、街で変態呼ばわりされる(そーゆーのが好きな人はドーゾ)というのが難点だ。

 そういえば、現時点ではUSBエアコンなるものは販売されていない。これに甘んじるしかないのだろうか?  否であるっ! そこで男子力向上委員会の技術チーフであるオレ様は考えた。「USBエアコンを作ったろーじゃないかっ!」と。

 以下にその作り方を簡単にまとめるので、小学生のちびっ子は夏休みの工作として作ってもいいだろう。

魚屋さんで発泡スチロールを貰ってくる。できれば魚臭くないのがベストだが、ほぼ100%魚臭い。写真はさんま臭い

ホームセンターで発泡スチロールの板と発泡スチロール用の接着剤を買ってくる。シンナー系の接着剤は、見る見る発泡スチロールが溶けるので使用禁止

USB駆動にするために、アキバで5Vで動作するファンとUSBコネクターを購入。モノにもよるが、全部で2000円ほど

発泡スチロールの板を適当な大きさに切って、箱の中に冷気の通り道を作る。長ければ長いほど空気が冷えるので、箱の大きさとの塩梅を見ながら作る

発泡スチロールに空気取り入れ穴と、ファンをつける穴を開ける。穴あけはカッターとキリを使えばOK

5V駆動のファンにUSBコネクターを半田付け。面倒ならPC用の12Vファンで代用しちゃってもいい

ファンを発泡スチロールに取り付ける。ナットだと発泡スチロールにめり込んでしまうので、タッピングネジと「スピードナット」と呼ばれるものを使うといい

 賢い読者は、もうお分かりだろう。発泡スチロール内に細かく砕いた氷を入れれば、空気が箱の中に入ってから出てくるまでに冷やされ、冷風が吹き出してくるというものだ。しかも、湿った空気がこのエアコンの中に入ると結露して、除湿もできるから凄い!

 一般のエアコンは、氷の替わりに熱交換器なるハイテクを使っているだけで、原理的には同じである!(言ってる自分がツレーケド……)

 さらに冷たさを求めるなら、数kgのドライアイスを買って氷のように敷き詰めればいい。ポイントは細かく砕くところだが、ハンマーで叩くと簡単に粉々にできる。ちなみにドライアイスは通販でも購入できるので、ネットで検索するといいだろう。オーバークロッカーで、自宅に液体窒素があるという場合は、それを使ってもいい。ちと怖いが。

ドライアイスは1kgでだいたい500円程度。これをハンマーで砕いて箱の中に敷き詰めていく

空気が流れるように若干の隙間を空けつつドライアイスをエアコンの中に

外気33度の中でも、USBエアコンからは-16.4度の冷気が吹き出す!

 吹き出す冷風の温度を測ったところ、なんとマイナス16.4度と超涼しい。まさしくこれぞ!「USBドライ(アイス)エアコン」だ! エアコン通り越して冷凍機に近いかも?

 が、ここで問題が! 吹き出し口にファンを設けていたのだが、あまりの冷気で露付きでファンが凍っちゃって動かない……。ということで、ファンの向きを逆にしてファンで外気をエアコン内部に送り込む方式に変更だ。

ファンの向きを反対にして、吐き出しから吸い込みに変更。これで露付きすることはない。今まで空気吸入口だったところから、冷気を吹き出すようにした

 あまりに外が暑かったので室内に戻って実験を続けると、驚愕の実験結果が出た! なんと28度の室内では、マイナス43度の冷気が吹き出すのだ! USBエアコン、スゲー! マイナス43度ってどのくらいかって言うと、南極とか北極で髪の毛が凍っちゃうぐらい。

室温28度では、なんとマイナス43度の冷気が吹き出す!

マイナス43度の冷風は、ウデのうぶ毛に霜が降りるのだ

30分ぐらいで氷も作れちゃうという……

 問題は、ドライアイスのコストが高いという点だ。今回は3kg、1410円のドライアイスを使い、5時間(意外に長い!)冷風を送れたが1時間あたりのコストは294円とエアコンの10倍ほど。氷を使えばもう少し安くできるが、解けると水浸しになってしまうので、エアコンにも工夫が必要になる。

 また、ドライアイスは気化して二酸化炭素になってしまうのも問題だ。締め切った部屋で使っていると、だんだん空気が酸っぱく(?)なってくるので、換気に十分に注意してほしい。あと振動とかまったく考えていなかったので、動作音が45dBと超うるさいのである。

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