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四本淑三の「ミュージック・ギークス!」 第100回

プロが仕事を諦める時 対談・佐久間正英×佐藤秀峰【職業編】

2012年08月04日 12時00分更新

文● 四本淑三

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音楽家が漫画を諦めた理由と、漫画家が音楽を諦めた理由

―― 佐藤さんはどうして漫画家を目指したんですか?

佐藤 僕は小さいときから漫画が好きで。子供が野球選手に憧れるような感覚ですよね。

佐久間 実は僕もね、漫画家になりたかったの。

佐藤 えっ、そうなんですか。

佐久間 4~5歳の頃、しょっちゅう自分で4コマ漫画描いて。でもある日、完璧に絵の才能がないことに気づいて。いくらものを見て描いても、まるで同じように描けない。そういう形で諦めたけど。

もともと漫画家になりたかったという佐久間さん

佐藤 僕も中学生くらいの時に、親戚から要らなくなったギターをもらったんですけど。どうしたらいいのかよく分からなかった。音楽はダメだなあって。

佐久間 絵はどこかで勉強したんですか? 美大へ行ったりとか。

佐藤 美大には入ったんですけど、すぐにやめてしまいました。アシスタントを何年かやっていましたんで、そこで教えてはいただいたんですけど、描くことについては独学みたいなものです。

佐久間 僕が漫画に一番ハマっていたのは、高校生の頃、ちょうど「COM」とか「ガロ」が出てきた時代なんです。なんで漫画家に憧れたかと言うと、ひとりで描いて、ストーリーも作れる。それってひとりで映画を作れちゃう感じじゃない? そこにないのは音楽だけ。それで僕は音楽へ向かっていったんです。

佐藤 音楽は独学で勉強されたんですか?

佐久間 中学の時にクラシックの勉強もしたけど、基本独学かな。ただ、ロックバンドをやるとは思っていなかった。普通に芸大に行って、ヨーロッパのオケに入ってみたいな。

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