ドライブの入れ替えが容易
もう1つ注目したいのがベイ廻りの仕様だ。流行の道具を使わず固定できる機構はもちろんだが、ケース上部にドライブホルダーが標準装備。ホットスワップベイを搭載している製品は時々見かけるが、2.5インチと3.5インチ両対応で、ドライブ自体を立てて設置できる製品はThermaltake独特のもの。Armor REVOを机の下に設置すると、ちょうどいい感じに使えるのだ。
シャドウベイは全部で6基。3.5インチタイプならドライバーレスで固定できる。全トレイが2.5インチ対応なのでSSD用の変換マウンターなどは一切不要だ
ケース上面のドライブホルダーは、いわゆるセンチュリー「裸族のお立ち台」をPCケースに合体させたもの。内部はSATA接続になっているため、内蔵ドライブ内のOSがトラブった時に、ここにHDDを接続して別OSから起動してトラブルシュート、なんて使い方も可能だ
パーツの収容能力も結構高い。大きめのATXマザーを格納しても、裏配線用のケーブル穴とマザーの端が少し空くため、SATAコネクターなどとの干渉は最小限に抑えられる。ビデオカード用の空間は330mm。現行のハイエンドビデオカードでも、余裕をもって設置できる
Level 10 GTSとArmor REVOは、シンプルな外見が好みの人にはちょっと敬遠されがちな外見だが、派手な外見の割には内部の構造はしっかり考えられている。特に大口径ファンを使って少数のファンで高い冷却効果を狙うというのは他メーカーにはないアプローチだ(ファンを増やしすぎてケーブル地獄になることも防げる)。外見のクセの強さに惑わされずに、Thermaltakeならではのこだわりを楽しんでみたい。
Level 10 GTS/Armor Revo共通の遊びギミックが、左サイドパネルについているヘッドフォンスタンド。ゲームや音楽観賞用にヘッドフォンを常時使っている人には結構便利に使える機能だ
白色モデルの「Armor REVO Snow Edition」もラインナップしている
特集で使用したPCパーツ
今回の特集で使用した主なパーツは以下のとおりだ。PCケースの有効スペースを検証するために、最新かつサイズの大きい製品をチョイスしている。
Z77チップセットを搭載した、ASUSTeK製ATXマザーボード「Maximus V Formula」。ゲーマー/オーバークロッカー向けのR.O.G.シリーズに属するハイエンド製品で、2-way SLIと3-way CrossFireXをサポートしている。VRM部は水冷にも対応。想定売価は3万6000円前後で、8月頃発売予定だ;
Radeon HD 7970を搭載した、ASUSTeK製ビデオカード「Radeon HD 7970 DirectCU II TOP」。12フェーズのオリジナル基板と、3スロット厚のオリジナルクーラーを搭載したモデルで、クロックが925MHz/5500MHzから1000MHz/5600MHzまで上げられている。カード長は約275mm
自作PC用のCPUクーラーとしては世界で初めてバーティカルベイパーチャンバー(蒸気管)を搭載した、CoolerMaster製のCPUクーラー「TPC 812」。クーラーの全高は163mm。実売価格は8980円前後
容量3TBのWestenDigital製3.5インチHDD「WD30EZRX」
容量256GBのSamsung製SSD「Samsung SSD 830」