新たなブランドで世界をにらむ
パナソニック モバイルコミニュケーションズ
パナソニック モバイルコミュニケーションズは、もともと松下通信工業だったが、2003年に社名変更して現社名になった。現在はパナソニックの100%子会社となっている。基本的にはドコモとソフトバンク向けに製品を提供している。一時期はau向けの製品もあったが、現状は2キャリアのみへの供給だ。
初めてのスマートフォンは、2011年8月にドコモから発売された「P-07C」。片手で操作しやすい回転式のランチャー「タッチスピードセレクター」や、サイズ変更できるキーボードなど、スマートフォン初心者に配慮した工夫を盛り込んでいた。また、発表自体はP-07Cに遅れたが、発売日としては1日早かったのがソフトバンクの「Sweety 003P」。タッチスピードセレクターやフィットキーなど、同等のUIを備えていた。
その後、ドコモ向けではP-01D、P-02D、P-04D、P-05Dと製品を展開。P-01Dはコンパクトでカラフルなボディを採用。P-02Dはカメラ機能に特化して、パナソニックのデジカメ「LUMIX」ブランドを冠した製品だ。P-04Dは薄型で防水・防塵対応。P-05Dは、ドコモのディズニーモバイルにあわせたディズニーブランドの端末で、バラエティに富んだ製品展開となっている。
ソフトバンク向けには「101P」ではLUMIXブランドを冠し、「102P」では防水・防塵に対応したモデルを発売してきた。
2012年2月には、新たなブランドとして「ELUGA」を海外発表。今夏モデルから、国内でも「ELUGA」ブランドの端末をリリースしている。最初の端末は「ELUGA V P-06D」で、4.6型の大画面液晶や防水・防塵などの全部入り端末だ。8月には、スマートフォンとして最大クラスの5型液晶を搭載した「ELUGA power」、そして初のタブレット「ELUGA Live」も用意している。
Androidスマートフォンの最古参
台湾のHTC
台湾メーカーのHTCは、Android端末を扱うメーカーとしては最古参の1社だ。国内第1号のAndroidスマートフォン「HT-03A」をドコモから2009年7月に発売したのを始め、GoogleのNexusシリーズの初代「Nexus One」の製造も担当していた。
国内では、Windows MobileをOSとしたスマートフォンも長くリリースしており、各キャリアに製品を提供。もちろん、海外でも豊富なラインナップを用意しており、スマートフォンラインナップでは国内メーカーを超えている。
Androidスマートフォンとしては、HT-03Aに続いて、ソフトバンクから「HTC Desire X06HT」、「HTC Desire HD 001HT」を発売。イー・モバイルからは「HTC Aria S31HT」が登場している。
その後はau向けのスマートフォンを供給。初のモバイルWiMAX対応スマートフォン「HTC EVO WiMAX ISW11HT」を2011年4月に発売した。月額525円を追加するだけでWiMAXが利用でき、テザリングによって複数端末をインターネット接続できるという点も人気となった。その後継機種として、2つのカメラを搭載して3D映像が撮影できる「HTC EVO 3D ISW12HT」を10月にリリースした。
そして2012年5月にauから発売されたのが「HTC J ISW13HT」だ。これまで、基本的には海外モデルを国内向けにカスタマイズして持ち込んでいたが、HTC Jでは、日本市場に特化した形で開発。ベース端末は「HTC One S」だが、日本市場向けに、KDDIとHTCが協業して開発を行なったことが話題になった。
独特のUIや高性能なカメラ、高級イヤホンを付属させた音へのこだわりなど、機能にも使い勝手にも配慮しており、auにとってもHTCにとっても重要な位置づけの端末となっている。
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