今回からは趣向を変えて、CPUアーキテクチャーの変遷について解説していく。アーキテクチャーの進化については、テクノロジー別に見た解説を連載66回から12回連続で解説している。今回は製品別に解説し、少し近未来の話まで追加していければと思う。
プロセルルールと最高動作周波数で
インテルCPUの変化を振り返ると……
1回目は、「インテルCPUに見るプロセスの変遷」について解説しよう。対象となるのは、下の表に示した5グループ17製品である。
| P6からIvy BridgeまでのインテルCPUの変遷 | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 製品グループ | コード名 | プロセス(nm) | 最高周波数(GHz) | ダイサイズ(mm2) | 総トランジスター数(万個) | GPUトランジスター数(万個) | コア数 | 2次キャッシュ(KB) | 3次キャッシュ(KB) |
| P6 | P6 | 600 | 0.23 | 306.0 | 550 | - | 1 | - | - |
| Klamath | 350 | 0.30 | 203.0 | 750 | - | 1 | - | - | |
| Katmai | 250 | 0.60 | 128.0 | 950 | - | 1 | - | - | |
| Coppermine | 180 | 1.13 | 100.0 | 2800 | - | 1 | 256 | - | |
| Tualatin | 130 | 1.40 | 80.4 | 4400 | - | 1 | 512 | - | |
| P4 | Willamette | 180 | 2.00 | 217.0 | 4200 | - | 1 | 256 | - |
| Northwood | 130 | 3.40 | 146.0 | 5500 | - | 1 | 512 | - | |
| Prescott | 90 | 3.80 | 112.0 | 12500 | - | 1 | 1024 | - | |
| CedarMill | 65 | 3.80 | 81.0 | 18800 | - | 1 | 2048 | - | |
| Pentium M | Banias | 130 | 1.70 | 82.0 | 7700 | - | 1 | 1024 | - |
| Dothan | 90 | 2.27 | 87.0 | 14000 | - | 1 | 2048 | - | |
| Yonah | 65 | 2.33 | 90.3 | 15160 | - | 2 | 2048 | - | |
| Core 2 | Conroe | 65 | 3.00 | 111.0 | 16700 | - | 2 | 2048 | - |
| Melom | 45 | 3.33 | 107.0 | 41000 | - | 2 | 6144 | - | |
| Core i7 | Nehalem | 45 | 3.73 | 296.0 | 77400 | - | 4 | 1024 | 8192 |
| Sandy Bridge | 32 | 3.90 | 216.0 | 99500 | 11400 | 4 | 1024 | 8192 | |
| Ivy Bridge | 22 | 3.90 | 160.0 | 140000 | 45600 | 4 | 1024 | 8192 | |
「なぜPentiumを入れなかったか」と言えば、「アウトオブオーダーを実装したプロセッサー以降」というくくりにしたためだ。このあたりの詳細は後述する。ちなみに、「Yonah」を「Pentium M」のグループに入れたことには異論のある方もおられようが、アーキテクチャー的には「Dothan」×2で2次キャッシュを共有にしただけ(それと微細化)なので、この分類としている。
それではプロセスルールを軸に、各々の特性を見てみる。まずは「微細化による動作周波数の向上」が、どこまで維持できたのかをグラフ1で示した。プロセスルールと最高動作周波数をプロットしたグラフである。ちなみにCore i7シリーズについては、定格の最大動作周波数ではなく、ターボブースト有効時の最大動作周波数をプロットしているが、大勢に影響はない。
グラフ中に朱色の破線で示したのが、平均的なプロセスと動作周波数の関係である。ここでわかるのは、250nm(Katmai、0.6GHz)あたりから65nm(Conroe、3GHz)あたりまでは、プロセスルールと最高動作周波数の関係がほぼ直線ということだ。もっとも、グラフ1ではプロセスルールが対数軸なので、直線的に見えているだけである。
例えば横軸を通常の方式に戻したグラフ2では、グラフが指数級数的に増加して見えており、この先どんどん動作周波数があがりそうに見えてしまう。これはグラフのマジックであって、実際にはグラフ1のように対数軸で見るほうが正確である。

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