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MicroServerとSambaで作るオリジナルNAS ― 第1回

まずはインストールとRAID設定

HP MicroServer×Ubuntu ServerでNAS作り

2012年07月20日 11時00分更新

文● あわしろいくや(Ubuntu Japanese Team) 図●古川誠之

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 「Ubuntu(ウブントゥ)」は、デスクトップ用途を中心に世界中で採用が進んでいるLinuxディストリビューションだ。このサーバー向けエディションである「Ubuntu Server」に小型サーバー「HP ProLiant MicroServer」を組み合わせることで、家庭でも重宝する、Windowsから使え、またiTunesとの連携やDLNAサーバー機能を持つファイルサーバーを構築できる。Ubuntu専門誌「Ubuntu Magazine Japan」に掲載された記事を元に、オリジナルNASを作ってみよう。


HP ProLiant MicroServerとは

 HP ProLiant MicroServerは、日本ヒューレット・パッカードが販売するコンパクトサーバーである。中小規模の企業向けの製品だが、大きさ、手軽さ、消費電力、価格を考えると家庭への設置にも適している。

NAS作りに使う「HP ProLiant MicroServer」。サーバーらしくディスプレイインターフェイスはD-Sub15ピンしかないので、デジタル入力しかないディスプレイを使ってる場合は要注意だ。

 今回使用したモデルは2011年9月に発表されたモデルで、AMDの「Turion II NEO N40L」というちょっと聞きなれないCPUを採用している。これはノートPC用のCPUで、TDPは15Wしかなく、省電力だ。今回のモデルだとメモリーはECC対応の2GB、HDDは250GB(ちなみにシーゲイト製で2011年8月にタイで製造されたものだった。洪水の直前だ)であった。光学ドライブは搭載していない。PCI Expressの空きスロットが2スロット(16x、1x)とeSATAポートが1つあり、コンパクトながら拡張性にも気を配っている。

 今回はこのサーバーに2TB HDDを2台(ウェスタンデジタルとシーゲイト)を増設し、搭載されていた250GBを外し、RAID1でUbuntu Server 11.10をインストールした。なお、インストールにはUSBメモリーを使用した。Ubuntu Serverは、USBメモリーからのブートにも対応している。

RAID1の予備知識

 RAIDは、UbuntuというかLinuxカーネルの機能である「ソフトウェアRAID(md)」を使用した。すなわち、Ubuntu ServerのインストールでRAID用の設定を行なう。RAIDの設定以外は、通常のUbuntu Serverのインストールと同じだ。

 前提となる知識はいくつかある。まず、RAIDの領域はパーティションごとに設定する。具体的にはルート(/)となる領域は、2台のHDDにそれぞれパーティションを用意し、それらをRAID1として結びつける設定をする。その上でルートパーティションとしてフォーマットをしている。今回はルートだけでなくスワップパーティションもRAIDにした。スワップパーティションをRAIDにする理由はほぼないし、また2GBのメモリーを使い切ることもほぼないと考えていいので、スワップパーティション自体も用意する必然性に乏しい。とはいえ今回は、練習のためにRAIDにしてみた。いざという時に役立つことがある可能性もある。

【使用した機材】MicroServerと、ウェスタンデジタル(右)、シーゲイトの2TB HDDが揃い踏み。

 あと2TB以上のHDDを使用する場合は、GPT(GUID Partition Table)のためにディスクの最初に1MB程度のパーティションを用意する必要がある。これを忘れると、GRUBをMBRにインストールすることができず、起動できなくなる。

 こう書くと何やら難しそうだが、今回は簡単にインストールできる方法を紹介する。この方法は、今回のように同じ容量のHDDが2台接続されているおり、かつ細かくパーティションを分けない場合にしか使用できない。だが、間違えようのない確実な方法とも言える。その方法とは、パーティションを手動で切るのではなく、ガイドで自動的に切るようにすることだ。これを2台分行うことによって、同じサイズのパーティションを継いで作成し、それらでRAID1を構成するのだ。

(次ページ、「RAID1のセットアップ」に続く)


 

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