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塩田紳二のWindows 8 IN-N-OUT 第12回

使い勝手がよくなったWindows 8のマルチディスプレー

2012年07月19日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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アイコン結合の仕方も
メインとそれ以外で変更可能

 タスクバーのデザイン設定には、「タスクバーのボタン」という設定項目がある。タスクバーのプロパティでは、「常に結合」「タスクバーがいっぱいの場合に結合」「結合しない」の3パターンが選択できる。「常に結合」は、同じアプリケーションのアイコンは常に1個にまとめて(結合)、ラベル(タイトル)表示はしない。1アプリケーションで、1アイコンのサイズしかタスクバー上を占有しないという表示方法だ。

 「タスクバーがいっぱい~」は、アイコンとウインドウタイトルを同時に表示し、ウインドウ1つにつきアイコン1つを表示する。標準は「常に結合」だが、結合しない表示方法は、Windows XPまでの表示に近い、ウインドウタイトルなどを重視する表示方法だ。

 Windows 8のマルチディスプレー環境では、アイコン結合の設定はメインタスクバーと、メイン以外のタスクバーに対する設定で別になる。ただしメインタスクバー以外は、「マルチディスプレー用の設定」で一括して設定する。各ディスプレーに表示されるウインドウの数が少ないのなら、「タスクバーがいっぱい~」「結合しない」という設定にすると、アイコンのタイトルが表示されるので同種のウインドウをタイトルで区別しやすくなる。

 なお、どのディスプレーでもチャームバーの表示は可能で、マウスの場合の画面左上角(タスク切り替え)、左下角(スタートボタンやWinXメニュー)などの操作も、配置にかかわらずディスプレー単位で行なえる。Metroに関係するマウス操作はディスプレー単位で独立しており、タスク切り替えのためだけに、わざわざほかのディスプレーへマウスポインターを移動させる必要はない。

 ただし、スタートメニューやMetroスタイルアプリは、ひとつのディスプレーにしか表示できない。他のディスプレーにスタートメニューやMetroスタイルアプリケーションを表示させると、残りのディスプレーはすべてデスクトップ表示に切り替わる。

 またマルチディスプレーを利用しているときに、Metroスタイルアプリの上でマウスポインターを画面上部へ持っていくと、マウスポインターが手の形に変わる。ここで画面をドラッグして、他のディスプレーにMetroスタイルアプリを移動できる。

 便利になったWindows 8でのマルチディスプレーだが、使い勝手としては「もうひとつ」というところか。Windows 7までと同様ではあるが、ウインドウが表示されるディスプレーを指定することができず、プログラムを起動したとき、どのディスプレーにウインドウが出るのかは、アプリケーション次第なのだ。どのディスプレーでもデスクトップにショートカットを置けるが、そこからアプリケーションを起動したら、別のディスプレーに出てしまうということが少なくない。マルチディスプレーを想定したアプリケーションは少なく、使い勝手がいまいちなところはWindows 8でも変わっていない。

 特にダイアログボックスは、せめて表示させようとしたアプリケーションと、同じディスプレーに表示してほしいものだ。アプリケーション任せでもいいのだが、開発の止まった過去のアプリケーションを考えると、Windows側で「起動元アイコンと同じディスプレーにダイアログも表示する」といった制御を行ない、それ以外が必要ならアプリケーション側で対応する、というような形にしてほしいところだ。

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