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“ウソがない”からできる、強いコンテンツ (2/3)

2012年07月23日 11時00分更新

文●三浦たまみ

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“ウソはない”が原動力

 「北欧、暮らしの道具店」でもっとも印象的なのが、どのページを読んでも、書き手の並々ならぬ“思い”が伝わってくることだ。

 例えば、先にも紹介した青いお皿のページを読むと、

  「とーっても素敵な新作が登場しました!」
  「なんだか心を掴まれる名前ですね〜」

など、その商品に書き手が強い興味を持っていて、ひいては、北欧雑貨や、それを販売する自分のお店のことも好きなんだというのが、文面のはしばしから滲み出ている。この“思い”は、サイトのほとんどのページで見ることができる。

 なぜ、ここまで徹底できるのだろうか。

 同店の経営者であり、プロデューサーでもある青木耕平氏はこう話す。

“ウソがないから”に尽きると思っています。うちは、オープン当初から、文章も写真も、全部社内のスタッフだけで手がけているんです。文章のレベルはプロの書き手には劣るでしょうし、プロのカメラマンが狙ったようなアングルの写真は撮れません。でも、スタッフは全員、北欧雑貨の大ファンです。ファンだから分かる、見える視点がある。そこに“ウソ”はないから、訴えかける力が生まれるのだと思います」

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「“ウソがないから”に尽きる」と話す青木耕平氏

 青木氏のこの考えは、スタッフのワークスタイルにも貫かれている。クラシコムのスタッフ7名は、北欧の一般的な会社にならって、全員正社員として採用し、勤務時間は9時〜18時。週に2回、13時半から1時間、全員で社食を食べる。残業は一切させない。有給休暇もきっちり消化してもらう。社内のインテリアは北欧テイストに統一し、1人ひとりがL字型の広々とした机で仕事ができるようにするなど、仕事のやり方も徹底して“北欧スタイル”なのだ。

「『北欧のライフスタイルって良いよね』って言う会社の社員が、コンビニ弁当をかじりながら殺風景な事務机に座って深夜残業したら、それこそ“ウソ”ですよね。仕事のあらゆるシーンに北欧が根づいていれば、『北欧の雑貨は良い!』と全社員が本気で言えると思うんです」

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13時半から全員が集まって社食を食べる。その模様は『クラシコムの社員食堂』としてコンテンツ化。不定期で更新されている。使う食器も商品なので、いいなと思ったらすぐに購入できるようになっている

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