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夏ボで買いたい! 最新Ultrabookレビュー 第1回

唯一の11.6型フルHD Ultrabook ZENBOOK Prime UX21A

2012年07月09日 12時00分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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Ivy Bridgeベースで性能も向上

 Ivy Bridgeを搭載する第2世代Ultrabookでは、性能面での向上も期待できる。また、コード名「Chief River」と呼ばれるプラットフォームがUSB 3.0に標準対応したおかげで、別途USB 3.0ホストコントローラーを搭載しなくても、USB 3.0ポートを使えるようになったのも利点だ。UX21AはUSBポートを2つ備えるが、どちらもUSB 3.0になっている(前モデルはUSB 3.0×1、USB 2.0×1)。第2世代UltrabookでもUSB 3.0が1ポートしかない製品は少なくないので、2ポート備える点は評価できる。

本体左側面。前端側が鋭いくさび形ボディーがよくわかる。端子類は左から、mini VGA端子、USB 3.0、ヘッドホン・マイクコンボ端子

本体右側面。右から電源コネクター、USB 3.0、micro HDMI出力

 ボディーの薄型化の代償として、USB以外の端子やインターフェース類は限られている。例えばメモリーカードスロットはないし、HDMI出力はmicroタイプ。アナログRGB出力は、付属のアダプターを介して接続するタイプである。有線LAN端子も持たない。有線LAN端子がないUltrabookは珍しくないが、その代わりUX21Aには、USBポートに接続する有線LANアダプター(10/100BASE-TX)が付属している。

UX21Aの付属品。専用ケースにRGB出力アダプターと有線LANアダプターという構成は従来機種と同様。このほかにACアダプターが付属するほか、2つのアダプターを収納する小型ケースも付属する

キーボードはバックライトを内蔵するタイプ。タッチは軽くストロークも浅いので、堅めのタッチを好む人は違和感があるかも

 今回の特集では、第1世代Ultrabookの日本エイサー「Aspire S3-951」(以下S3-2)と、パフォーマンスやバッテリー駆動時間、発熱などを比較してみた。S3-2の主な仕様は、CPUがCore i7-2637M(1.70GHz)、メモリー4GB、ストレージはSSD 256GBで、第1世代Ultrabookではかなり高性能な製品であった。

 まずは性能指標のひとつとして、Windows 7標準の「Windowsエクスペリエンスインデックス」を比較してみる。

UX21A(左)とS3-2(右)のWindowsエクスペリエンスインデックス

 CPU性能(プロセッサ)や「メモリー」はほぼ同等で、SSDを使う「プライマリ ハードディスク」の項目は、どちらも上限値の「7.9」に達している。差が付いているのは「グラフィックス」の項目で、「4.6」と低めのS3-2に対して、UX21Aは「6.4」と優秀な数値だ。ゲーム用グラフィックスは大きな差はないが、多少UX21Aの方が速い。同一周波数ならCPUコアの性能差はほとんどないが、グラフィックス性能が向上したIvy Bridgeの特性が、そのまま出ていると言えそうだ。

 パソコンの総合性能を計測するベンチマークプログラム「PCMark 7」のスコア比較は以下のとおり。Windowsエクスペリエンスインデックスの差が小さいのに比べると、UX21Aは大きな差を付けて優位に立っている。細目を見てみると、内蔵GPUの性能差が見えるゲームグラフィックス関係やビデオトランスコードが良好で、ストレージの成績もやや優れている。

PCMark 7によるスコア比較

 ストレージ単体の性能比較は、定番のベンチマークソフト「CrystalDiskMark 3.0.1」を使用して計測した(3回測定の平均値、小数第1位以下四捨五入)。結果は以下のグラフのとおりで、誤差程度の差しかないシーケンシャルリードを除けば、すべての項目でUX21Aが上回っている。大きめのブロックでのリード/ライトがかなり速い。「CrystalDiskInfo 5.0.0」によると、試用したUX21Aが搭載するSSDは、ADATAの「XM11」となっている。

CrystalDiskMark 3.0.1による性能比較

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