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大河原克行が斬る「日本のIT業界」 第34回

「1+1が2以上になった初めてのケース」の理由

NEC PCとレノボの合弁はなぜ成功したのか?

2012年07月06日 09時00分更新

文● 大河原克行

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日本においてPC+はどう進展するのか

 レノボグループでは、今年に入ってから、「PC+」というコンセプトを打ちだしている。

 これは、情報にアクセスするデバイスとして、PC以外にも、タブレット端末やスマートフォン、あるいはスマートテレビといったデバイスが広がってきたことを背景に、レノボグループが提案した新たな考え方だ。

 レノボでは、これらの製品群が、PCを駆逐するものではないと位置づけるとともに、PCは、キーボードを活用した入力デバイスとして、また新たなものを作る創造型デバイスとして利用され、PCの需要が拡大していくことは変わらないと予測している。そして、レノボグループは、こうした環境において、PCを核にしながら、それぞれのデバイスを統合したソリューションを提供していくとする。

 さらに、中国市場において、PC、タブレット、スマートフォンに加え、スマートテレビを新たに投入。4つのスクリーンによる事業を開始している。これは中国市場に限定したものであるが、将来的には、グローバルでの展開が検討されることになる。 では、PC+の展開は日本においてはどうなるのだろうか。 実はここに、PC市場でのシェア30%という目標達成が大きな意味を持つ。

 レノボグループとしての存在感を発揮するシェアを獲得し、とくにコンシューマ市場における認知度を高めることが、その後のスマートフォン、スマートTVへの展開には不可欠だからだ。

 今回の会見において、レノボ・ジャパンの渡辺社長が、「コマーシャル中心の軸足からは移さない」としながらも、コンシューマ領域の製品に関する言及が多かったのも、こうした将来への布石を意識したものだったのかもしれない。

 PCとタブレットに続いて、PC+を実現するためのスマートフォン、スマートTVといった製品群が、いつどんな形で日本に投入されるのか。長い目でみれば、そうした点も、今後のジョイントベンチャーの行方として、楽しみな点である。

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