このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

マイクロソフト・トゥディ 第4回

Windows 8発売へのカウントダウン本格化—その波及効果とは?

2012年07月05日 11時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本語IMEの完成度を高める、日本マイクロソフト

 そして、「Windows 8が目指すのは、既存のビジネス基盤を担保しながら、新たな時代のライフスタイル、ワークスタイルを提案する『Windowsの再創造』。タッチ操作やMetroスタイルといった新たな操作環境も特徴になる」としながら、「日本のマイクロソフト社員も、Release Preview版をもとに日本語環境における検証を行ない、フィードバックをしている。日本のWindows 8開発チームも日本語IMEを含めて、最終完成に向けて努力している」という。

 Metroスタイル環境における日本語IMEは、マイクロソフトから標準的に搭載されるものしか利用できないというのが、現時点での位置付けだ。それだけに、日本語IMEの完成度に対しては、これまで以上に高い水準が求められている。

シノフスキー氏率いるチームは、開発を遅らせたことはない

 ところで、業界関係者の間には、もはやWindows 8の出荷が遅れるという危機感はまったくない。

 Windows Vistaの時代まで、PCメーカーや販売店といった業界関係者は、マイクロソフトの開発の進捗状況が二転三転し、ぎりぎりまで出荷日が分からない点を懸念し続けていた。実際、Windows Vistaでは、年末商戦に間に合わず翌年1月下旬の出荷となったことで、大きな商戦期を逸した形で発売するという最悪のパターンも経験している。

 しかし、スティーブン・シノフスキー氏がWindows部門の指揮を執るようになったWindows 7以降は、予定通りに製品が登場している。Windows 8に関しても、Consumer Preview版、Release Preview版が順調に公開されている。

Windows 8のRelease Preview版は、当初6月第1週公開が予定されていたが、5月31日(米国時間)に予定を繰り上げた。開発の順調さを示す好例だ

 Office製品を担当していた当時から、シノフスキー氏が率いるチームが開発を遅らせたことがないという「伝説」も、業界関係者の安心感につながっている。

Windows 8発売に向けたカウントダウンが本格化

 新年度が始まったことで、今後は、Windows 8に関する新たな予算が計上され、それに伴い積極的な動きが少しずつ表面化することになるだろう。

 日本においても独自のマーケティング施策などが立案されるのは明らかで、パートナーなどを対象にしたマーケティング戦略説明会「マーケティングディ」を通じて、発売前に具体的な施策が公開されることになるはずだ。

 マイクロソフトの新年度のスタートは、Windows 8発売に向けたカウントダウンがいよいよ本格的になってきたことを示す合図ともなる。


■関連サイト

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン