Windows 8がもたらす波及効果
日本マイクロソフトの樋口泰行社長が、7月から始まった同社2013年度(2012年7月1日〜2013年6月30日)の経営方針を発表した。
「2013年度のキーワードをあげるとすれば、『Windows 8』に尽きる。そこからすべてを展開することになる」と、樋口社長は語る。
一例といえるのが「Windows Phone」である。Windows 8のプレリリース版「Release Preview」が公開されるなど、Windows 8に関する情報が増加するに従い、Windows Phoneの販売が拡大しているという。
「波及効果が出ているのは明らか。Windows 8が発売されると、さらに相乗効果が出ることになるだろう」とする一方、「さらに、Windows 8と同じ新ユーザーインターフェース『Metroスタイル』を備えるXbox 360についても関心が高まることになる」と、Windows 8がさまざまな製品にプラス効果をもたらすものと期待を寄せる。
日本は、全世界でみてもマイクロソフトの売り上げ成長率が高いが、その中でも課題事業となっているのが、XboxやWindows Phone、Bingといった製品、サービス。Windows 8の登場はこうした課題製品に対しても大きなインパクトを与えることになりそうだ。
日本全体を活性化、日本を元気にしたい
樋口社長は、「日本は政治の停滞、先行き不透明な経済、震災からの復興、国際競争力の低下といった課題を抱えている」と前置きしながら、「微力ではあるが、Windows 8によって、日本を元気にしたい」と語る。
「Windows 7では、2兆3000億円の関連ビジネスが創出されると試算されていた。さらに大きな変化、大きなジャンプとなるWindows 8は、Windows 95やWindows 7を超える市場活性化に向けた大きな起爆剤になると考えている。日本では7000万台のPCが使用されており、年間1600万台規模の製品が出荷されている。このフットプリントの大きさを生かしたマーケティング投資により、“市場爆発”を誘引し、日本全体を活性化させる」と意気込む。
今年4月には、Windows 7の開発を統括するWindows & Windows Live部門のスティーブン・シノフスキープレジデントが来日。同氏がWindows 8に関して説明をしたのは、米国外では日本だけである。「それだけ日本を重視していることの証」と、樋口社長は語る。
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