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最新ヘッドホンでミュージック・ライフを向上しちゃおう! 第2回

日・独・米の人気メーカーに聞いたヘッドホンのこだわり!

2012年07月03日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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高級モデルは強力な磁気回路を搭載

上位モデルはドライバーが耳に対して斜めに配置されているのが特徴

上位モデルはドライバーが耳に対して斜めに配置されているのが特徴

 そんなベイヤーダイナミックだが、最先端の技術に縁遠いというわけではない。それが「テスラテクノロジー」。フラッグシップモデルの「T1」(実売価格10万円前後)などの高級モデルで採用されている。

 これは強力な磁気回路を搭載したことを意味している。磁気回路の磁束密度は一般的にはガウスで表されるが、テスラテクノロジーでは文字通りその磁束密度は1テスラ(1万ガウス)を超えるという。これにより、従来のヘッドホンの倍以上の能率を実現し、広いダイナミックレンジと大幅な歪みを低減した。その音はまさに、従来モデルとは一線を画す音だそうだ。

 日本でもかなり注目されているが、ハンドメイドのため入荷が少ない。このため日本に入ってきてもすぐに在庫がなくなってしまう状態が続いているという。

 日本のヘッドホンの人気はポータブルオーディオ機器に端を発するもののようだが、屋外では使いにくいオープン型のヘッドホンもかなり日本で売れているそうだ。そのためもあり、昨年ティアックは世界で一番売った販売店や輸入代理店に贈られる「ディストリビューターオブザイヤー」に輝いた。

「T5p」のスペシャルモデル。ハウジング部には「distributor of the year 2011」の文字が

 ちなみに、その記念品というのがユニークで、なんと「T5p」(テスラドライバー搭載のポータブル機器向けモデル 実売価格10万円前後)のハウジングを真っ赤にしたスペシャルモデルである。

 このような状況であるため、ベイヤーダイナミックも日本で人気の出そうなモデルにも力を入れてくるに違いない。このあたりは期待したいところ。

「春のヘッドフォン祭り」で参考展示されていた「DT100」と「T90」

 小泉:「この秋には、カジュアルなユーザーに向けて、カスタマイズができるモデルを発売する予定です。これは、使う場所に合わせてオープン/密閉を切り替えできます。外出先で音楽を使うことの多い日本で人気が出ることを期待しています。また、ハイエンド製品では、T1とT70の間に当たるモデルになるT90が登場予定です」

 どちらもなかなか楽しみなモデルと言えそうだ。オーディオ鑑賞のために、ちょっと値の張るヘッドホンを手に入れたいと考えている人は、ぜひともベイヤーダイナミックに注目してみてほしい。

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