2012年夏版 ウルトラブック(Ultrabook)ほぼ全機種カタログ(後編)
個性派ウルトラブック連続発売で俺の財布も最軽量
2012年07月05日 12時00分更新
ウルトラブック最大のライバル!? 新CPU搭載でより快適に
Apple 新MacBook Air
Apple「MacBook Air」は、製品名は変わらないものの、2011年に薄型・軽量・低価格を謳ってMac OSのシェアを拡大したともいわれている前モデルから、CPUがIvy Bridge世代となってより快適になった新モデルだ。もちろんここで紹介しているウルトラブックには当てはまらないが、ウルトラブックを選ぶにあたって意識せざるを得ないモバイルノートPCだ。
そんな新MacBook Airだが、「11インチ」モデルが11.6型ワイド(1366×768ドット)で、「13インチ」モデルが13.3型ワイド(1440×900ドット)という2ライン展開は従来どおり。11インチモデルがCPUにCore i5(1.7GHz)、13インチモデルにCore i5(1.8GHz)が採用される。いずれもIvy Bridge世代とされているが、CPUのモデルナンバーは明確にされていない(推測は容易だが)。
また、各モデルにはメインストレージであるSSDのサイズが2種ずつ用意され、最終的に4モデルが提供されることとなる。
両モデルとも、エッジの効いたくさび形の筐体はアルミ削り出しで、剛性を確保するとともに軽量化に貢献する。11インチモデルが1.08kg、13インチモデルが1.35kgと、同クラスの多くのウルトラブックと比較しても軽量である。
バッテリー駆動時間は、11インチモデルが最大5時間、13インチモデルが最大7時間。さらにいずれもスリープ状態で30日はバッテリが保持されるとされている。
搭載されるUSBポートはすべてUSB 3.0対応となったが、従来どおりThunderboltポートも搭載する。13インチモデルにはSDカードスロットが搭載されるが、有線LANポートなどは搭載されない潔さである。こういった簡素さも支持される要因の1つなのかもしれない。
価格は11インチモデル・64GB SSDが8万4800円から。低価格さも大きな魅力。ウルトラブックの購入対抗馬としてネックとなるのはOS。これまでWindows一本槍だった人がMac OSへ移行し、使いこなすまで慣れるのにはある程度の時間が必要となるだろう。もっとも、Boot Campを利用してWindowsをインストールすれば問題は解決するのだが。
MacBook Air | ||||
---|---|---|---|---|
型番 | 11インチ:64GB | 11インチ:128GB | 13インチ:128GB | 13インチ:256GB |
CPU | Core i5(1.7GHz) | Core i5(1.8GHz) | ||
メモリー | 4GB | |||
グラフィックス | CPU内蔵 | |||
ディスプレー | 11.6型 1366×768ドット | 13.3型 1440×900ドット | ||
ストレージ | SSD 64GB | SSD 128GB | SSD 128GB | SSD 256GB |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | |||
インターフェース | USB3.0×2、Thunderbolt | USB3.0×2、Thunderbolt、SDカードスロット | ||
サイズ | 幅300×奥行き192×高さ3~17mm | 幅325×奥行き277×高さ3~17mm | ||
質量 | 1.08kg | 1.35kg | ||
バッテリー駆動時間 | 約5時間 | 約7時間 | ||
OS | OS X Lion | |||
価格 | 8万4800円 | 9万4800円 | 10万2800円 | 12万8800円 |
超極微細画面が最大の魅力
Apple MacBook Pro Retinaディスプレイモデル
Apple「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」も、カテゴリとしてはウルトラブックには該当しない製品。しかし、そのスペックは、購入にあたって比較対象になる可能性もある。
「MacBook Pro Retinaディスプレイモデル」最大の魅力は、15.4型液晶で2880×1800ドットという超高解像度を実現した「Retinaディスプレイ」。実際に目にするとその解像度は従来のPCとは比較にならないほどの高精細だ。
Core i7(2.3GHz)と、Core i7(2.6GHz)の2モデル展開で、前者のSSDは256GB、後者は512GBとなる。注目すべきは筐体サイズで、最厚部でも約18mmと、ウルトラブックに匹敵する薄さ。重量は2.02kgとやや重めだが、バッテリー駆動時間は約7時間と、モバイルで活用できないことは決してない。
ただ価格は各種ウルトラブックとだいぶ格差がある。2.3GHzモデルが18万4800円、2.6GHzモデルが23万8000円。念のための比較対象として参考にしていただきたい。
MacBook Pro Retinaディスプレイモデル | ||
---|---|---|
型番 | 15インチ:2.3GHz Retinaディスプレイ |
15インチ:2.6GHz Retinaディスプレイ |
CPU | Core i7(2.3GHz) | Core i7(2.6GHz) |
グラフィックス | CPU内蔵+GeForce GT 650M(自動切替) | |
ディスプレー | 15.4型(2880×1800ドット) | |
ストレージ | SSD 256GB | SSD 512GB |
無線通信機能 | IEEE 802.11a/b/g/n、Bluetooth 4.0 | |
インターフェース | USB3.0×2、Thunderbolt×2、HDMI、SDXCカードスロット | |
サイズ | 幅358.9×奥行き247.1×高さ18mm | |
質量 | 2.02kg | |
バッテリー駆動時間 | 約7時間 | |
OS | OS X Lion | |
価格 | 18万4800円 | 23万8800円 |
番外編
まだ詳細スペックや価格などは発表されていないが、秋以降のノートパソコン購入時にはウルトラブックと比較対象になるであろうデバイスを紹介しておこう。
ついに自社でPC開発!
マイクロソフト Surface Windows 8 Proモデル
マイクロソフト「Surface Windows 8 Proモデル」は、同社が2012年秋に発売する予定のタブレット端末。これまでOSやアプリケーションの開発に注力してきたマイクロソフトが、ハードウェアを自社ブランドとして発売する。
ARM CPUを搭載し、OSにWindows RTを採用したモデルと、Intel Core iプロセッサを搭載し、OSにWindows 8を搭載したモデルが発売されるようだ。
ディスプレーサイズは10.6型。本体の厚さは9.3mmで、基本的はタッチスクリーンで操作するタブレットだが、キーボードカバーにハードウェアキーボードが内蔵され、この組み合わせではウルトラブックに匹敵するデバイスとなりそうだ。
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