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塩田紳二のWindows 8 IN-N-OUT 第9回

TechEdでWindows 8の隠された機能やテストツールを見た

2012年06月29日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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 マイクロソフトは26日から29日まで(現地時間)、オランダのアムステルダム市で、開発者向け国際会議「TechEd Europe 2012」を開催している。それに合わせて27日には、報道関係者向けのイベントである「Exploring Windows 8」が開催された。米国からWindows 8の担当者などがオランダへ来るため、これに合わせて主にEU圏の報道陣に向けた説明会である。とはいえ来場者はEU圏ばかりでなく、アジアや中東地域からの参加もあったようだ。

 同イベントでは、ユーザーエクスペリエンス、Metroアプリ、Metroアプリ開発の概要、Windows 8の内部、Windows 8のビジネス向け機能といった、5つのセッションが開かれた。マイクロソフトによる事前の説明では、「新規発表案件はなく」「Surfaceの話をする予定もない」とのことで、純粋にWindows 8を説明するイベントである。

 Windows 8については、2011年9月の開発者向けイベント「Build」である程度の説明はあったものの、当時はまだWindows 8自身が、β以前のDeveloper Preview版だった。その後は、マイクロソフトのブログなどで情報公開されているものの、開発担当者が詳細に説明するような機会はほとんどなかった。今回のTechEdは、現在配布中のRelease Previewをベースにしたものであり、開発担当者が直接、来場者に向けて説明を行なっている。

ガイドにも載っていない
Windows 8の操作

 まず興味深かったのは、詳細なドキュメントがないWindows 8のユーザーエクスペリエンスに関する、操作を交えた説明だ。Windows 8のタッチ操作では、画面外から画面中心に向かって指を触れたまま動かす動作を「エッジ」(あるいはエッジスワイプ)と呼ぶが、アプリ起動中に画面上部から行なうエッジと、画面下部から行なうエッジは、どちらもアプリのメニューを表示する。

 しかし、画面上からエッジで指を中心付近まで動かすと、アプリが縮小状態となって、そのままドラッグが可能になる。このとき、そのまま指を下に画面を飛び出すまで下げると、アプリは終了される。この操作までは、Release Previewのガイドにも記載されている。しかし、縮小状態になったアプリ画面を今度は左右に持って行くと、「スナップビュー」状態となる。この動作は、Release Previewのガイドにも書かれていない動作だ。

 また、スタート画面は指のピンチ(2本の指をつまむように動かす)で、縮小状態となる。ここでタイルをタッチすると、画面は通常のスタート画面に戻るが、タップしたタイルの周辺が表示される。つまり多数のタイルが登録されている状態では、ピンチ→タップの2ステップで、目的のタイルやタイルグループを表示できるわけだ。こうした動作もガイドなどには書かれておらず、言われてみればもっともだが、普通に使っていてなかなか気づきにくい使い方だろう。

ピンチで縮小したスタート画面(左)で任意のタイルの辺り(赤丸部)にタッチすると、その周辺を中心に表示する(右)

 Windows 8でマウスを使う場合、画面左上にマウスポインターを持って行くと、次のMetroアプリのサムネイルが表示され、これをクリックするとそのアプリに切り替わる。そして、マウスポインターをそこに置いたまま左クリックし続けると、アプリを次々と変えられる。左側からのエッジ操作でも同様の使い方ができるが、マウスの連打のほうがあきらかに早い。このあたりになると、基本動作というよりも操作チップスに近い使い方だ。

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