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キヌとはちがうのだよ、キヌとは!!

「ザクとうふ」出撃! 相模屋食料驚異のメカニズムに迫る【前編】

2012年07月15日 11時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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数量限定のヒート・ホーク・スプーンは
ザクとうふ専用武器みたいなもの

――――発売当初に「ザクとうふ」をゲットしたとき、ヒート・ホーク・スプーンがついていましたが、あれは数量限定だったんですね。ついてくるんだと思って捨ててしまい、しばらくしてから体育座りしていました。

【鳥越】 プロモーション用に数十万個用意しました。皆様にご評価いただいた結果、すぐになくなってしまいました。本気度を見てもらいたいと……すごいわがままではあるんですけど、こだわり優先で、ガンダムを知らない人にもって考えはなかったんです。ただガンダムファンが欲しがるものを作っただけで。自分が納得したかった。

デザイン性と実用性を両立させたジオニック魂を見事に引き継ぐ。それがヒート・ホーク・スプーンだ

――――デザインがだいぶ精巧ですよね。

【鳥越】 ありがとうございます。最初はハロのお椀だとかいろんな案を出したんですが、その中にヒート・ホーク型のスプーンがあったんです。そのときは、刃の部分がスプーンになっていたんですが。

――――斬って食べるをやりたかった?

【鳥越】 そうですね。ヒート・ホークですから。実際、豆腐を切って食べる人は少ないと思うんですが(笑)。ちゃんとヒート・ホークとして使ってもらいたい。自分の武器で斬られるのはちょっとアレなんですけどね。……でも何か違う。そこに意見があったので、柄の部分がスプーンになりました。

――――眺めるって人多そうですよね。

【鳥越】 食べるのもったいない……って眺めてから食べる人は多いと思います。

――――この大きさも考えがあるんですか?

【鳥越】 ザクとうふは店頭に並ぶときはフタが下にくるんですね。従来のお豆腐とは逆なんです。ザクを見てくれ!と。そして積み重ねてられて、はじめて量産型のインパクトが出てくる。そうなると、重量感があって構えていてくれないとダメじゃないですか。小さすぎたら迫力に欠ける。だからスケール感は私の判断です。プラモみたいに何分の1ということはありません。

近くのスーパーで相模屋食料の「枝豆風味よせ豆富」を発見。確かにフタは上になっている

公式サイト上にあるジオラマ
実は社長の集大成

――――公式サイトについてお話をうかがいます。まず、ジオラマレシピなんですが、あれは社長が企画されたんですか?

【鳥越】 私の小学2年生時代からの長年の想いがつまっているんですよ。「ザクとうふ」を作っている途中から、絶対にジオラマをやるぞと考えていました。

公式サイトにあるジオラマレシピ

――――ジオラマレシピは社長がすべて考案したんですか?

小さなザクは、キュウリで作られている!

【鳥越】 社内で募集したんです。数十点上がってきて、発表会に3点出しました。その中のひとつはガンダムを知らない受付の女の子がやってくれまして……キュウリを使っているんですよ、小さいザクは。レタスを使うとザクが森林に隠れている風じゃないかとか。いろいろ考えてくれているなってうれしかったです。

公式サイトにプロモーションビデオまで
妥協なきガンダムファン

――――公式サイトはジオニックな感じですが、聞くまでもなく、社長が完全監修したんでしょうか? 本気度がすごいな。

【鳥越】 もちろんです! ザクのコックピットをイメージしています。

ザクのコックピットをイメージした公式サイト。作りこみがハンパない

――――PVは業の深さがわかるくらいこだわっていますよね。ナレーションは永井一郎さんですし。

【鳥越】 PVは最初なかったんですが……ここまで来たらやるしかないだろうと。もちろん、アニメと同じ永井一郎さんで。広報からは波平さんだっていわれましたが(笑)。

――――アフレコ現場も見に行かれたんですか?

【鳥越】 行きました。ザクとうふ生産工場の第三工場長も一緒に行ったんですが、ふたりとも直立不動で聞いていました(笑)。言ってほしい言葉があって「おとうふ戦争」というワードがあるんです。西暦2012年3月28日~のあとにくるんですが、豆腐造りに携わる人間としてそこがもうゾクゾクゾクでした(笑)。

第三工場でも「ザクとうふ」のPVは流されている。PVはファンをうならせる出来栄えで、見ていて楽しい

――――ナレーション原稿も社長が作成したんですか?

【鳥越】 最初はまったく普通の内容だったんですけど、こだわりが足りなかったのでがんばって直しました。発表会も行ったんですが、池田秀一さんに「見せてもらおうか、相模屋のザクとうふの性能とやらを!」って言ってもらいたいだけでやったり(笑)。

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