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極薄軽量派? それとも大画面フルスペック派?

デザインの共通性保ちつつ用途に応じて広がるXPSの選択肢

2012年07月02日 11時00分更新

文● 編集部

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XPS 15──広大な画面とプロフェッショナルなスペック

 XPS 15は、15.6型のFHDディスプレー(解像度1920×1080ドット)を採用し、本体に光学ドライブも内蔵したXPSシリーズでは最も充実した機能を持つ製品となっている。

XPS 15。キーボードにはテンキーがなく、タッチパッドおよびキーボードが左右対称となる。見た目の面でも使い勝手の面でも良好

 XPS 14と同様にIvy Bridge世代のCPUを搭載可能だが、XPS 14の低電圧版に対して、標準電圧版のCPUとなっているが、デュアルコアのCore i5-3210Mに加え、クアッドコアのCore i7-3612QMの搭載が可能になるなど、より性能面にこだわった製品となっている。最大16GBのメモリー、最大1TBのHDDの搭載が可能だ(XPS 14はそれぞれ8GB、HDD 500GB)。

外観の雰囲気は姉妹機のXPS 14と驚くほど似ているが、キーボード両サイドにある空きスペースの幅で本体の大きさの違いが分かる(左がXPS 15、右がXPS 14)

 ウルトラブックのガイドラインからは外れるが、本体は23.2mmと画面サイズを考えれば十分に薄型。高速起動や長時間のバッテリー駆動といったXPS 13/14で盛り込まれている特徴は過不足なく装備している。デルが公開している資料によると、Intel Rapid Start Technology(RST)により、mSATA SSD追加時の起動時間は13.1秒(英語版)と高速。バッテリー駆動時間も7~8時間程度(構成により異なる)と余裕がある。

XPS 14と同様に端子類は側面に集中しているので抜き差ししやすい。USB 3.0はひとつ多く3つ。HDMI端子とDisplayport、Ethernetなども装備する

逆サイドはヘッドホン端子と3in1カードスロットに加え、スロットイン方式の光学ドライブも持つ。BD-ROMドライブの搭載が可能なので、AVマシン的な活用も可能だろう

 スロットインタイプの光学ドライブはDVDマルチまたは、BDコンボドライブの選択が可能であり、高解像度の液晶パネルを生かしたハイビジョン映像の視聴も楽しめる。画面そのものの輝度も350cd/m2と高く、Waves MaxxAudio 4も搭載。エンターテインメント用途に存分に活用できるのはもちろんだが、高性能なスペックは、ビデオ編集や写真の加工(レタッチやRAW現像)といったプロフェッショナルな用途にも十分に対応し得るポテンシャルを持っている。

FHDの作業スペースはやはり広大。ブラウザーや動画サイトを開きながら別作業をする……といった用途でも極めて快適だ

他のXPSシリーズと同様に液晶パネルをゴリラガラスで覆っているディスプレーすべてが表示領域と錯覚してしまうほどベゼルは細い

 15.6型クラスでFHDパネルを装備し、かつシンプルに高性能を追求したマシンは国産機ではあまりないという面もある。アルミ合金を多用したシルバーの本体は重厚感があり、デザイン面でも優れるため、クリエイティブ方面でも積極的に活用していきたいマシンと言える。Edge-to-Edgeのディスプレーで画面サイズに対してフットプリントが最小限に抑えられている点などは新世代のXPSの世界観を踏襲し、拡げている。

 XPS 14同様外部ディスプレー出力はHDMIとミニDisplayportの2系統を装備。さらにUSB 3.0はひとつ増えて3ポートとなる。メインマシンとして十分な性能を確保しつつ、高速な起動と薄型のボディーは他のXPSと共通。そしてミニマムでクールなデザインといった部分を重視する層にとって気になる存在だが、価格も10万円台前半からと手の届きやすいレンジに収まっている点も併記しておく。

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