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ネットアップが2012年の業績と次の事業計画を披露

20年目の絶好調業績を支えるData ONTAPの次の革新

2012年06月21日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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ネットアップは、同社会計年度2013年度の事業戦略説明会を行なった。記録的な売り上げをあげたという前年度に引き続く実績を達成すべく、技術面、営業面などでの革新点や施策が説明された。

イノベーションのトレンドは「スケール」へ

 事業戦略説明会の冒頭、代表取締役社長のタイ・マッコーニー氏がビジネスの概況について説明した。同社の会計年度2012年(2011年5月~4月)はグローバルで62億ドルの売り上げとなり、総収入は前年度の22%増になった。この結果、同社は20年目にして、はじめて「フォーチュン500」へのランクインを果たした。この背景として、マッコーニー氏は製品の価値、技術革新、エコシステム、そして献身的な社員などが挙げられると説明した。

ネットアップ 代表取締役社長 タイ・マッコーニー氏

 日本においても前年度比23%という記録的な成長を遂げており、8四半期連続で二桁成長を実現したという。「ハイエンドの6000シリーズは前年度に比べて倍のビジネスになっている」(マッコーニー氏)とのことで、エンタープライズやソフトバンクグループをはじめとするサービスプロバイダー市場での導入拡大が大きかったようだ。

ネットアップ2012年度のハイライト

 さらにマッコーニー氏は、こうした好業績を支える原動力として、改めて同社製品の基盤OSとなるData ONTAPについて言及。1990年代、UNIX向けのファイルサーバーとして始まったソフトウェアが、2000年代にはマルチプロトコル対応によるユニファイド化や高度なデータ保護、シンプロビジョニングや重複排除などの効率化を追求。さらに2010年代からは「仮想化に強いストレージ、既存の資産を活かしたスケール拡張」(マッコーニー氏)などの需要を受け、イノベーションが新しい時代に移っていると説明した。この「スケール」というトレンドを受け止め、「共有インフラの利点を最大限に活用する」ために提供される同社のアーキテクチャが「Agile Data Infrastructure」、そして有効な技術がData ONTAPの「クラスターモード」だという。

Data ONTAPの革新のスタート

 マッコーニー氏は「現在、最大容量を誇る顧客は700PBを擁しており、50PB以上の顧客も15社以上いる」と、スケールという観点での高い実績をアピールしつつ、ビッグデータ分野でも既存のFASに加え、昨年投入した「E-series」というラインナップが用意されていると説明した。また、先駆者を自認する「ユニファイドストレージ」においても、旗振り役として、より高みを目指すと断言した。

クラスターモードで階層化もノンストップ運用も

 続いて登壇したネットアップ 技術本部 本部長の近藤正孝氏は、Agile Data Infrastractureの基盤技術でもあるData ONTAPのクラスターモードについて説明した。

ネットアップ 技術本部 本部長 近藤正孝氏

 ネットアップのFASでは、1つのコントローラーに複数のシェルフを増設することで、容量面でスケールアップすることが可能だ。Data ONTAPのクラスターモードはこれに加え、複数の筐体をまたいだスケールアウトを実現するもの。オンラインでのボリューム移動が可能で、ネームスペースとLUNの再マッピングは不要。容量増加やリソース配置の最適化を柔軟に行なえるといったメリットが得られるという。

 興味深いのは、SAN/NAS/iSCSIなどに対応するユニファイドストレージであることを活かし、上位/下位、旧製品/新製品、FAS/他社製品などを自由に組み合わせ、階層化管理を行なえるという点。フラッシュドライブを搭載した最新機種に利用頻度の高いシステムを配置し、旧機種や他社製品を低コストなデータアーカイブとして利用するといった使い方が可能になる。

スケールアップとスケールアウトに対応するData ONTAPのクラスターモード

クラスターモデルによるシームレスな拡張

 その他、運用管理に関しても、ダウンタイムや処理中断、クライアント変更などのないノンストップオペレーションも実現され、柔軟でありながら、堅牢・高性能なデータセンターインフラが構築できるという。こうした特徴がありながら、「最小2台からスタートできる」(近藤氏)ということで、気軽にクラスターを組めるのも大きなメリットだとアピールした。さらに近藤氏はData ONTAPの進化について、ビッグデータの利用を想定し、オブジェクトストレージやHadoop対応も進めていくと説明した。

 さらに最後に登壇したネットアップ 営業統括本部 統括本部長の岩上純一氏は、営業施策について説明した。

ネットアップ 営業統括本部 統括本部長 岩上純一氏

 まず同氏が課題として挙げたのが、売り上げが東京に一極集中している点。これに対しては、大阪、名古屋、福岡などの支店を整備し、パートナーとともに「北海道から沖縄までネットアップのロゴを拡げたい」と意気込みを述べた。また、国内への外資系企業の進出や日本企業の海外進出を支援するグローバル化、昨年から一気に拡大したミッションクリティカル分野での要求に応えるサポートの強化、CAE(Computer Aided Engineering)やERPなど特定ソリューションへの注力などを挙げた。

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