スペックだけじゃない
GALAXY S IIIの魅力を高めているデザイン
ここまではスペック面からGALAXY S IIIを見てきたが、筆者がテスト機を手にして、一番強い印象を残したのは実はデザイン面である。
従来のGALAXY Sシリーズとはやや趣向が異なる、液晶ディスプレーの四角以外に角がほとんど見当たらない、とことん丸みを強調した筐体が、単純に美しいのと同時に手にもなじみやすい。また狭額縁のデザインなので、実際のサイズ以上にコンパクトな印象を受ける。本体重量が約139gと同クラスのスマートフォンと比べて、ほぼ同等かやや軽量なのも、大きさを感じにくい理由かもしれない。
デザインでは筐体色にも注目したい。GALAXY S IIIでは海外で定番の黒と白でなく、「Pebble Blue」、「Marble White」(これは海外モデルと共通)の2色を採用する。特に定番の黒を外してまで採用したPebble Blueが気になるところ。
まず“pebble”とは、河原などに転がっている水の影響で角が取れた小石を意味している。つまり、端末全体のデザインも含めての名称なのである。背面や側面はヘアラインが施された金属風の塗装で高級感もしっかりあり、カバーをかぶせて使うのは勿体なく感じるくらいだ。シンプルなカラーのMarble Whiteも魅力的だが、個人的にはこのPebble Blueが持つ小石のような美しさが好みである。
歴代のGALAXYシリーズを振り返る
すっかりドコモ スマートフォンの顔となったサムスン電子の「GALAXYシリーズ」。2010年10月に発売された「GALAXY S SC-02B」が最初で、「GALAXY S II SC-02C」「GALAXY S II LTE SC-03D」「GALAXY NEXUS SC-04D」「GALAXY Note SC-05D」「GALAXY S III SC-06D」と続く(さらにはタブレットも多数登場している)。
有機ELディスプレーの搭載やサクサクした動作が共通点だが、CPUやディスプレーの画質、使い勝手などでは、短期間にさらに進化を続けている。また、当初は国内ユーザー向け機能でやや弱点を抱えていたが、ワンセグ/おサイフケータイと搭載されるようになってきた。にも関わらず、海外モデルの発売から、国内モデルのリリースまでのタイムラグが小さくなっているのに驚かされる。