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マイクロソフト・トゥディ 第2回

なぜ、Windows 8では「Ready PC」が用意されないのか?

2012年06月14日 14時00分更新

文● 大河原克行

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Windows 8と“Ready PC”

 本コラムの第1回で、Windows 8では“Ready PC”が用意されない可能性を指摘したが、現時点でもその方向性には変化がないようだ。

 Ready PCは、現行OSを搭載したPCのうち、そのまま次期Windows OSへ移行しても快適に動作するスペックを有した製品であり、新OS発売前の買い控えを防ぐという意味もある。Ready PCのほかに、Capable PCという名称で呼ばれた時期もあった。

 かつてのWindows新バージョンの発売を振り返ると、Windows XPでは、「Windows XP Ready PC」が用意され、Windows 2000 ProfessionalやWindows Millennium Editionを搭載したPCからの移行を促した。Windows Vistaでは、「Windows Vista Capable PC」「Windows Vista Premium Ready PC」をPCメーカーとの連携によって用意。Windows Vistaで一気に高まったスペック要件をカバーする製品であることを訴求した。

Windows Vista発売時には、「Windows Vista Capable PC」「Windows Vista Premium Ready PC」が用意されていた

 Windows 7でも、企業向けPCにおいて「Windows 7 Enterprise Ready PC」を用意。Windows 7の企業向け上位エディションであるWindows 7 Enterpriseを快適に利用できるように動作検証を行ない、「Enterprise Ready」マークを取得したPCとして、NEC、日本ヒューレット・パッカード、富士通、パナソニック、エプソン、レノボのPCメーカー各社から発売された。

 では、なぜWindows 8ではReady PCが用意されないのか? 理由を一言でいえば、その必要がないからである。

 Windows 8の開発責任者であるスティーブン・シノフスキープレジデントは、「Windows 7が動作しているすべてのPCは、Windows 8が動作する」としている。Windows 8は、Windows 7向けPCでそのまま動作することが前提なのだ。

 もちろん、Windows 8の特徴のひとつであるマルチタッチ機能などは、それぞれのハードウェアの要件に影響される。Windows 8で新たに用意された新機能がすべてのWindows 7搭載PCで使えるわけではない。しかし、基本的な機能であれば現行PCのスペックで十分動作する。Atom搭載PCであっても、Windows 7が動作するのならWindows 8も同様に動く。

 また、機能が豊富になっていることや、PCメーカーが製品ごとに機能を特化させ、用途を明確に想定したPCを登場させており、これらをReady PCとして認定することが難しいという背景も見逃せない。Windows 8では、メトロと呼ばれる新たなユーザーインターフェースを採用しているだけに、Ready PCやCapable PCを用意すると、それ以外のPCではWindows 8が動作しないという誤解を与える可能性もある。

 そこで日本マイクロソフトは、Ready PCは用意しないという方針を決めたのだ。

「Windows 8優待購入プログラム」キャンペーンを
世界規模で展開

 その一方で、マイクロソフトおよび日本マイクロソフトは、早くもWindows 8に関する販売キャンペーンを世界規模で開始した(関連記事)。これは「Windows 8優待購入プログラム」と呼ばれるもので、2012年6月2日以降、2013年1月31日までの間にプログラムの対象となるWindows 7搭載PCを購入したコンシューマユーザーに対して、1200円の優待価格で「Windows 8 Pro」を提供するというもの。これは、世界131カ国で展開している世界規模のキャンペーンに日本も参加した格好だ。

 Windows 7の時には6月下旬からスタートしたが、今回はそれよりも3週間ほど早い。Windows 8発売前の買い控えを抑えるという役割を果たすことになりそうだ。

「Windows 8 優待購入プログラム」専用サイト。実際に優待購入するには、2013年2月28日までに専用サイトへの申し込みが必要

日本マイクロソフト独自のキャンペーンは?

 ところで、日本マイクロソフト独自のキャンペーンについては、現時点ではまだ公表されていないが、発売直前になれば何かしらの施策が打たれることになろう。また、今後数ヵ月の間に、Windows 7搭載PCを所有しているコンシューマユーザーに対しても、Windows 8の優待購入をサポートするプログラムを提供する予定であることを明らかにしている。今後、どんなキャンペーンが用意されるのかにも注目したい。


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