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4G時代のモバイル通信回線選び 第1回

LTEやWiMAXは速い! 最新高速モバイル通信を完全チェック

2012年06月12日 18時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)、ASCII.jp編集部

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ベストな通信サービスはどれなのか?

 さて、5つの主要キャリアのサービス状況とベーシックな金額を解説してきたが、一番気になるのは導入コストと月額のコストだ。導入コストについては、発売されたばかりでなければ、端末料金が1円であったり0円であったり、場合によっては割引サービスで相殺といったことが多いため、あまり気にしなくてもいいだろう。たとえば、筆者は前述の通り、イー・モバイルのD25HWからGL01Pに変更したが、GL01Pは実質0円だった。また、新規契約であってもまず1円か0円、もしくは数千円で済むことが多い。

 ただ、上記はイー・モバイルとUQ WiMAXの場合で、残る3キャリアの場合は店舗ごとに大きく料金が変わることが多いようだ(量販店や街のケータイショップなど)。そのため、いくらくらいとは正確な数字が出せないのが実情だ。

 では、実際に選ぶためのポイントを考えてみよう。まず、絶対に考慮すべきは、当たり前だが頻繁に利用する場所で電波は届くのかどうかだ。自宅やオフィスなど、各キャリアのサービスエリアマップでチェックしてみよう。また、UQ WiMAXでは「Try WiMAXレンタル」として、端末を15日間無料で貸し出すサービスもあるので、有効活用しない手はない。

 つづいてはデータ通信量による制限。これは使い方によっても変わってくるだろうが、出先でガンガン使う、家でも回線としてガンガン使う、といった場合は制限が無いWiMAXがベストだろう。1ヵ月で3GB以上通信しないようであれば、選択肢は拡がる。

 3つめは月額費用。これはおサイフとの相談となり、かつ最も重要な部分。各社のホームページなどをよく見て、キャンペーン情報を入手し、契約のタイミングを決めよう。

 最後に端末。なるべく新しい端末であることに越したことはないが、ひとつ前のモデルでもバッテリー駆動時間はモバイルバッテリーによって引き伸ばせるのも意識しておこう。

諸々の月額料金の合計額を
キャリア別に比較してみる

 というわけで、各社の料金を表にして、まとめてみた。注意点としては左側の月額料金はあらゆる割引サービスを適応しない場合の価格。実はこの料金で契約するのはレアケースだが、起点として掲載している。右側が2年契約など、長期契約を前提とした、各社が広告などでも積極的にアピールしている標準的なプランだ。ここにさらに割引手段を適応できるケースもあるため、目安程度に見てもらいたい。

  月額料金
(割引前)
左記プラン内容 月額料金
(割引後)
左記プラン内容
NTTドコモ
(Xi)
6930円
(~2012年9月) 7980円
(2012年10月~)
「Xiデータプラン
フラット」+
「mopera U」
5460円
(~2012年9月)
6510円
(2012年10月~)
「Xiデータプラン フラット にねん」+「mopera U」
au
(3G+WiMAX)
7035円 「WINシングル
フラットWiMAX
(シンプル)」
+「au.NET」
4935円 「WINシングルフラットWiMAX (シンプル)」+「WINシングルフラットおトク割」+「au.NET」
ソフトバンク
(SoftBank 4G)
6510円 「4Gデータし放題
フラット」+
「4Gデータ通信
基本料」
5505円 「4Gデータし放題フラット」+「4Gデータ通信基本料」+「4Gデータ通信スタートキャンペーン」
イー・モバイル
(EMOBILE LTE)
5060円 「LTEフラット
(ベーシック)」
3880円 「LTEフラット
(にねん+アシスト1600)」
UQ WiMAX 4480円 「UQ Flat」 3880円 「UQ Flat 年間パスポート」

 つづいて、下の表は通信速度と通信量による制限の情報をまとめた。

  通信速度(下り) 通信速度(上り) 通信規制
NTTドコモ
(Xi)
37.5Mbps
(75Mbps)
12.5Mbps
(25Mbps)
7GB/月まで。以降は2GBごとに2625円
au
(WiMAX+3G)
40Mbps 15.4Mbps WiMAXは特になし3Gは5GB/月まで、以降は当月中の速度制限
ソフトバンク
(SoftBank 4G)
76Mbps
(110Mbps)
10Mbps 5GB/月まで。以降は2GBごとに2625円
イー・モバイル
(EMOBILE LTE)
75Mbps
(37.5Mbps)
25Mbps
(12.5Mbps)
366MB/24時間を超えると、21~2時に速度制御
UQ WiMAX 40Mbps 15.4Mbps 特になし

 自宅でも固定回線代わりであれば、データ通信量の制限はないほうがやはりベターだ。となると(エリア内であれば)WiMAXが鉄板的な存在と言えるだろう。


次回はMVNO各社のサービスや料金を整理する

 さて次回は、日本通信やIIJmioなど、キャリアでは用意されていないような料金のバリエーションで魅力を増している、MVNO各社のサービスについて整理する予定だ。


筆者紹介:林 佑樹

 フリーランスの編集・ライター、フォトグラファー。各キャリアには、料金計算機をトップサイトの超わかりやすいところに置いてもらいたい派に属することにした。

 あと、10何年ぶりに飛行機乗りました。羽田でエヴァARを探す時間なかったです。ぐぬぬ。


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