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4G時代のモバイル通信回線選び 第1回

LTEやWiMAXは速い! 最新高速モバイル通信を完全チェック

2012年06月12日 18時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax)、ASCII.jp編集部

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ソフトバンクは
SoftBank 4GとULTRA SPEEDのダブル対応

 ソフトバンクは、3G系の「ULTRA SPEED」を展開したのに続いて、今年に入って「SoftBank 4G」をスタートして、高速で繋がりやすいサービスを目指している。

 まず、ULTRA SPEEDは1.5GHz帯の周波数を用いるサービスで、3G系のDC-HSDPAやHSPA+といった技術により、通信速度は下り最大42Mbps(DC-HSPA+)/上り5.7Mbpsを実現している。ULTRA SPEEDは3G系といっても、iPhoneでは対応していない1.5GHz帯の周波数を使っていることもあって、ユーザーが比較的少ないのか、通信速度での評価も高い。

 また、ULTRA SPEED対応端末には、イー・モバイル網を利用したサブエリアが利用できるモデルもある。ただし、SoftBank 4G対応端末など、最近ではサブエリアが利用できない製品が主流になっている。ちなみにソフトバンクのiPhoneや携帯電話で用いられている、最もカバー範囲が広い2GHz帯の周波数はデータ通信専用端末では利用できない点は注意しておこう。

ULTRA SPEEDのサービスエリア。山間が苦手な状態は長く続いている

イー・モバイル網を活用したサブエリア。ULTRA SPEEDのエリアを微妙に拡大したといった印象

SoftBank 4Gの対応エリア。2012年3月末時点で見ると都心の一部くらい。都心に住んでいるならオススメ

 なお、ULTRA SPEEDのサービスエリアはWiMAXやLTEよりも広いが、2GHz帯は利用できないこともあり、ドコモやauはもちろん、イー・モバイルと比べてもやや劣る感じである。SoftBank 4GとULTRA SPEEDの両エリアしか利用できない、現状のSoftBank 4G端末では自分がどこで使うのかをよく吟味する必要がある。

 一方、SoftBank 4Gは、TDD-LTE方式と互換性を持つAXGP方式により、下り最大約110Mbps/上り最大約10MbpsというFTTHにも匹敵する高速サービスである。現状は一部の都市部が中心で、2012年度内に政令指定都市の人口カバー率99%を目指すという。

最新の高速サービスを月5505円で利用可能
ただしデータ量の制限は最も厳しい?

Softbank 4Gの月額イメージ。※ソフトバンクのホームページより

 SoftBank 4Gの料金プランは2年契約が前提の「4Gデータし放題フラット」。7月31日まで実施予定の「4Gデータ通信スタートキャンペーン」を適用した場合に月4980円だ。ここに4Gデータ通信基本料が525円必要なので、月5505円となる。さらにソフトバンクのスマホ(定額制パケット料金の加入が必須)との2台持ちなら「スマホセット割」で、月3880円(4Gデータ通信基本料は不要)とさらに割り引かれる。

スマホセット割の月額イメージ。※ソフトバンクのホームページより

 なお、データ通信量の制限が最も厳しいのもソフトバンクである。「4Gデータし放題フラット」は、上の図を見てもわかるように、速度が制限されないのは5GBまで。速度制限の解除には、Xiと同様に2GBごとに2625円が必要だ。この制限は2012年10月以降に適用されるとされている。

発売中では唯一のSoftbank 4G対応端末「101SI」

SoftBank 4Gの利用時の下りは最大76Mbps。バッテリー駆動時間は約3.5時間と短いが、大型モバイルバッテリーが付属しており、同バッテリーを使用した場合は、さらに約5.5時間の動作が可能で、合計で約9時間稼働する。ソフトバンク オンラインショップでは新規の新スーパーボーナス(一括)で3万3600円

「101SI」の主要スペック
メーカー セイコーインスツル
サイズ 幅約64mm×高さ約100mm×厚さ約16.1mm
重量 約110g
4G 下り最大76Mbps 上り最大10Mbps
ULTRA SPEED 下り最大42Mbps 上り最大5.7Mbps
無線LAN IEEE802.11b/g/n
バッテリー容量 2190mAh
同時接続台数 10台
連続通信時間
(3G/4G)
約3.5時間/約3時間
カラバリ Black

下り最大110Mbpsに対応した最速ルーター「102HW」

端末側の制限で、下り最大76Mbps止まりだった「SoftBank 4G」だが、ついに下り最大110Mbps対応モデルが登場する2012年。9月以降の発売ということだが、注目の1台だ

「102HW」の主要スペック
メーカー ファーウェイ・テクノロジーズ
サイズ 幅約66mm×高さ約104.8mm×厚さ約15.5mm
重量 約135g
4G 下り最大110Mbps 上り最大10Mbps
無線LAN IEEE802.11b/g/n
バッテリー容量 3000mAh
カラバリ テクタイトブラック

こちらは下り最大76Mbps止まりだが、よりお手頃価格で入手できることが期待できる「SoftBank 4G」対応のルーター新製品「102Z」。8月以降の発売を予定している

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