富士通研究所は6月4日、テレビ映像を携帯電話で撮影するだけで情報の取得を可能にする、新たな情報通信技術を開発した。
同技術は、テレビやデジタルサイネージの映像の中に、人間の目にはわからない通信情報を埋め込むことで、従来は困難だった映像と携帯電話間での通信を実現したもの。従来技術では、受信用の専用機器が必要だったり、ノイズを映像に埋め込むために画質が劣化するという課題があった。
同技術の開発により、たとえば広告主があらかじめテレビのコマーシャルに情報を埋め込んでおき、視聴者がテレビ画面を携帯電話で撮影するだけで、CMに関連したクーポンやサイトのURLの情報を取得することが可能になる。
このほか、海外の映像が表示されているときに撮影すると旅行予約の関連情報を入手できたり、周辺にある店舗の案内図を撮影すると店舗情報が取得できるなど、電子商取引、放送と通信の融合、秘匿通信といった幅広い分野での利用が期待できる。
