このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

COMPUTEX TAIPEI 2012レポート特集第12回

対応機器が多数出展のThunderbolt 本格普及へ進むか?

2012年06月07日 08時39分更新

文● 塩田紳二

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷
インテルの説明会には、Thunderbolt対応機器が多数出展された。いよいよThunderboltが離陸するか?

 COMPUTEX TAIPEI 2012では、インテルとアップルが共同開発した高速インターフェース技術「Thunderbolt」に対応した機器やケーブル類が多数出展されており、いよいよPC市場にも、本格的にThunderboltが普及し始める様子を見せ始めている(関連記事)。

 インテル主催のThunderboltに関する説明会を取材したライターの塩田紳二氏に、Thunderboltの特徴と今後の展開について解説していただいた。

DisplayPortをベースに
転送速度を高速化したThunderbolt

Thunderboltを使ったディスプレーデバイスの例。4レーンのPCI Expressが利用可能なので、USBホストコントローラー(xHCI)やEthernet、IEEE 1394などのコントローラーを接続できる。PC本体からのケーブルは1本で、ユーザーの手前にあるディスプレー側に各種のインターフェースコネクターを配置することが可能(IDF 2011資料より引用、以下同)

 かいつまんで説明すると、Thunderboltはインテルが開発していた「Light Peak」と呼ばれるインターフェース技術をベースに、Mac用の高速インターフェースとしてアップルと共同開発した技術だ。

 本来のLight Peakは光ファイバーを使った伝送技術で、PCI Expressなどの高速なシリアルインターフェースを、複数まとめてひとつのケーブルで伝送することを想定していた。この時点では単なる伝送技術にすぎないが、具体的なインターフェースとするためには、物理的なコネクターや電気的仕様、コントローラーの仕様やOSとのインターフェースなど、多くのことを決めねばならない。

 Thunderboltは、すでに存在していたDisplayPortとPCI Expressの信号を伝送するように作られ、物理的なコネクターとして「Mini DisplayPort」が選択された。DisplayPortは表示機器とコンピューターを接続するインターフェースだ。20本の信号線を使い、単方向4チャンネルの高速シリアル線と1チャンネルの補助シリアル線を持っていた。

 表示機器なのに複数のシリアル信号線を持っていたのは、ディスプレーが高解像度化して転送データ量が増えることに対応するためだ。この時点では、高速シリアル信号ラインは最大5Gbpsの転送能力を持っていた。各高速シリアルチャンネルは、2本のライン(PositiveとNegative)から構成されており、DisplayPortは合計20ピンのコネクターを利用していた。

Thunderboltのケーブル内には10Gbpsの単方向伝送路が4レーンあり、それぞれ上り、下りの2本組で使って2チャンネルの双方向伝送路を持つ。なお、1チャンネルはDisplayPortの信号専用に使われ、もうひとつがPCI Express専用となる

 これをベースにThunderboltでは、信号ラインの転送能力をLight Peek技術によって最大10Gbpsまで拡張。2つの信号ラインを上り、下りに割り当てて組み合わせて、これを1レーンとした。DisplayPortはもともと4本のラインがあったため、Thunderboltでは2レーンが確保できる。

 またThunderboltでは、4レーンのPCI Expressも転送できるようになっている。PCI Expressも高速シリアル信号を使うので、1チャンネルのThunderbolt(ひとつのThunderboltコネクター)は、DisplayPortの信号と4レーンのPCI Expressの転送が行なえる。

Thunderboltホストコントローラーを使ったPCの構成例。PCI Express 4レーンとDisplayPort信号をホストコントローラーに接続するThunderboltはPCI ExpressとDisplayPortの信号をそのまま伝送し、デバイス側のコントローラーで分離する

 Thunderboltのコントローラーには、ホストとデバイスの2つの種類があり、PC側には、ホストコントローラーが必要になる。ホストコントローラーは、PCI Express 4レーンとDisplayPort信号を入力として、Thunderboltの信号ラインを作る。ホストコントローラーが面倒を見てくれるので、OSからみれば通常のPCI ExpressとDisplayPortのまま扱えるのが利点でもある。

 もちろん、コントローラーなどの初期化などの制御は必要だが、Thunderboltに接続されるデバイスのドライバーなどは、PCI Express用がそのまま利用できるわけだ。またDisplayPort側も、これまでのDisplayPortと同じように扱えるため、新たにドライバーなどを開発する必要はない。

コントローラー内にはスイッチ機構があり、4レーンのPCI Expressの、どのレーンをどのコネクターに出すかなどを自動で設定できる。デイジーチェーンも可能であり、デバイス側のコントローラーは、受けたPCI Expressパケットを次のデバイスへ渡す

前へ 1 2 次へ

この特集の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

最新記事

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン