6月6日、日立製作所はビッグデータからの新たなビジネス価値創出を支援する「データ・アナリティクス・マイスターサービス」を発表した。
同社では、ビッグデータを学術的に研究する数理工学者とSEの両方の技能を持つビッグデータ利活用の専門家を「データ・アナリティクス・マイスター」と呼称。データ・アナリティクス・マイスター(40名を予定)を含め、日立グループ全体で200名超となる専任組織「スマート・ビジネス・イノベーション・ラボ」が、データ・アナリティクス・マイスターサービス提供の中心となる。
同日行なわれた発表会によれば、企業におけるビッグデータに対する期待感は、
- 経営・企画部門:新しいビジネス価値を見いだせないか?
- フロント・現場:業務効率化に利用できないか?
- 情報システム部門:便利なサービスを提供できないか?
と部署によって異なっているという。
こうした、三者三様の要望に対し、日立製作所の分析ノウハウとIT技術を使って対応し、ビッグデータによる価値の創出を行なうのが、データ・アナリティクス・マイスターの役割だ。
この際には、ビジネスの因果関係をモデル化する「ビジネスダイナミクス」により最適な事業シナリオを抽出し、潜在ニーズや行動の関係性を抽出する日立独自の手法「Exアプローチ」により基本構想を作成する。
続いて、データ利活用に関する豊富な技術やシステム構築・運用実績を体系化したという多種多様な「分析テンプレート」を活用して数理分析を行ない、東京大学との共同研究開発成果を製品化した「Hitachi Advanced Data Binder」、ビッグデータ戦略的活用支援ソリューション「vRAMcloud(ブイラムクラウド)」など同社のITプラットフォームに搭載する。
データ・アナリティクス・マイスターサービスの提供価格は、個別見積。2012年度の関連売上高の目標は、サービスとプロダクトの売上げを合わせて1500億円。多くはプロダクトの売上げになる見込みという。