短期で利用すると高コスト
使い方次第ではb-mobileやIIJmioの方がお得なことも
BF-01Dを使うXiデータ通信だが、あまりお得でないこともある。それは、あまり長い時間使わずに使用をやめる、つまり解約する場合だ。
Xiデータプラン フラット にねんはプラン名のとおり2年契約となり、途中の解除には9975円がかかる。また、加入時には新規契約事務手数料として3150円がかかる。サービスの移り変わりの激しい現在、今後2年間のうちに、もっと便利で安いサービスが出てくる可能性は高く、25ヵ月目の更新月以外でやめるときは、9975円の痛い出費があることも忘れてはならない。
また、端末は一括購入していれば上記の9975円で済むが、ローンで購入していれば、その残債を支払い続ける必要がある。解約してしまうと相殺すべき通信料金がなく、残りの端末代は別途払わなければならない。
一方、ドコモのLTEネットワークを使う同等エリア、同等速度のサービスもある。MVNOとして提供されるb-mobileの「カメレオンSIM」や、IIJmioの「高速モバイル/D」がそうだ。どちらも長期契約がなく、いつでも解約料なしに利用をやめられるという、便利なサービスだ。
そこで、各サービスにかかるコストを比較してみる。通信にかかる費用だけでなく、途中で解約した場合に精算する費用も含めた総支払額を掲載してみた。カメレオンSIMやIIJmioは端末を自分で用意しなければならないため、中古ショップで比較的容易に6000円程度で入手できる「L-09C」を購入するという想定で計算している。
上記の表の注意点として、BF-01Dは2年契約プランで24ヵ月以内での解約は9975円の解除料が別途かかる。また、初期費用のうち、カメレオンSIMとIIJmioは端末代として5000円(中古のL-09Cを想定)を計上している。さらに、ユニバーサルサービス料は7月から3円に改定予定だが、さらなる変動が見込まれるため5円で計上している。
表を見ると、プラスXi割を適用したXi回線が健闘している。とはいえ2~3ヵ月といった短期で利用するならカメレオンSIMやIIJmioに軍配が上がる。特にIIJmioの安さは際立っている。逆にBF-01Dを分割払いの「実質0円」で購入してしまい、しかもプラスXi割を受けない場合の高さは、“ドコモは高い”というイメージどおりだ。
ただし、Xiもそうだが、これらLTEサービスはすべて完全定額ではなく、通信量の上限がある。基本料金が安いIIJmioの「ファミリーシェア1GBプラン」は、LTEを生かした高速通信は月間で1GB制限だ。
使い方によっては1GBで1ヵ月も余裕という人もいるが、動画をたくさん見たりするほか、大容量データのダウンロードを行なうと一瞬で1GBの上限に達する。IIJmioの高速通信の追加チャージは100MBあたり525円と高いので、もう少し余裕を持って通信したいなら、最初からカメレオンSIMやXiを選ぶほうが賢明だ。
最後に、L-09CでXiを利用しての速度測定結果を掲載しておく。何度か本連載で速度計測を行なっているが、平均するとだいたい3~4Mbps程度、開けた場所だと10Mbps以上の速度になることもあった。
ぜひ店頭で価格を確認してほしいサービス
データ通信端末を含む携帯電話の価格は非常に複雑。携帯電話事業者のウェブサイトに掲示される価格が数万円の端末でも、実際に店に行くと一括で0円ということもある。特にデータ通信端末は割引の機会が多く、その情報は店に行かないとわからないことが多い。
モバイルで使うデータ通信端末を検討しているなら、まずは街に出て、ケータイ販売店の店頭で価格確認してみてはいかがだろうか。
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