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HTMLの用意とリセットCSSの作成 (3/4)

2012年06月19日 10時00分更新

文●菊池 崇/Web Directions East

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CSSのリセット

 「枝豆隊」のHTMLを、幅320pxのブラウザーで表示すると図のようになります。ul/li要素でマークアップしたナビゲーションの「ホーム」「枝豆一覧」「枝豆隊」「アクセス」に「・(ブレット)」が表示され、a要素にはリンクを意味する下線が引かれています。上部に表示されている「allW」のロゴ(img要素)の下部に余計な余白が見えます。

2-2-zu02.png

「枝豆隊」をブラウザー初期設定のスタイルで表示

 ブラウザーの初期設定のスタイルシートが反映されているのが原因ですので、これらのスタイルをリセットするところからCSSを書き始めましょう

文字コードの指定

 ブラウザー標準スタイルのリセットの前に文字コードを指定します。文字コードはutf-8で、@charsetの「t」と“utf-8”;の「”」の間に「半角スペース」を忘れないように気をつけましょう。


@charset "utf-8";

 あわせて、CSSを記述するエディターの文字コードを、環境設定で「utf-8」に設定をしておきます。

marginとpaddingのリセット

 「*(全称セレクター)」を利用して、marginとpaddingを「0」に設定します。すべての要素のmarginとpaddingがリセットされます。


*{margin: 0; padding: 0}

a要素の下線、ul、ol要素の「・」のリセット

 a要素の下線と、ul、ol要素の「・」をオフに指定します。「ホーム」「枝豆一覧」「枝豆隊」「アクセス」の下線や「・」が消えます。


a { text-decoration : none}
ul, ol { list-style : none}

img要素の余計な余白(ディセンダー)のリセット

 img要素として指定した「allW」のロゴの下にある余計な余白は、「ディセンダー」と呼ばれるものです。ディセンダーとは、欧文小文字の「g」「j」「p」「q」「y」で、ベースラインの下にはみ出す部分のことです。ディセンダーは文字だけではなくimg要素にも適用されるので、img要素の下に隙間ができてしまうのです。

2-2-zu03-2.png

ベースラインからはみ出す部分がディセンダー

 img要素のディセンダーは、img要素に対してvertical-align : middleを指定することで削除できます。


img{ vertical-align : middle}

 vertical-alignの値には、表のようにmiddleだけでなく、topやbottomも指定できます。それぞれの位置は図を参考にしてください。

意味
topline-heightの上端揃え
text-topfont-sizeの上端揃え
middlefont-sizeの中央揃え
baselinebaseline揃え(初期値)
text-bottomfont-sizeの下端揃え
bottomline-heightの下端揃え
super上付き文字
sub下付き文字
%指定要素のline-heightに対する割合を%で指定(baselineが揃った状態が0、値が正ならばbaselineの上、値が負ならばbaseline下へ移動)
数値+単位数値にem、ex、pxなどの単位をつけて指定(baselineが揃った状態が0、値が正なら上、値が負なら下へ移動)
2-2-zu04.png

line-height、font-size、baselineの関係概念図

 ここまでに記述したCSSのリセット指定をまとめたのが以下です。

サンプル2 [CSS:style.css]


@charset "utf-8";
  
/* @group reset */
  
*{margin: 0;padding: 0}
  
a { text-decoration : none}
ul, ol { list-style : none}
img { vertical-align : middle}
  
/* @end */

 このスタイルシートを読み込んで「枝豆隊」を表示すると、ul/li要素で表示されていた「・」、a要素で表示されていた下線、img要素の下部のディセンダーがリセットされます。

2-2-zu05.png

ブラウザーの初期スタイルシートをリセットして表示した「枝豆隊」

 以上で「枝豆隊」のサイトの準備が整いました。次回は、レスポンシブWebデザインに欠かせないフルード・イメージと文字の基本設定について解説します。

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