Snapdragonシリーズは性能と消費電力や発熱のバランスが取れている点が魅力であるが、特にホートン氏は競合他社の製品に対する利点として、放熱の少なさに言及した。クアルコムでは競合製品との発熱比較のデモビデオを、YouTubeで公開している。S4シリーズは28nmプロセス、競合は40nmプロセスと製造プロセスによる差もあるが、競合に対する放熱の少なさがわかりやすく示されている。
このビデオで面白いのは、競合との発熱をわかりやすく示すために、なんとスマートフォンの上でバターを溶かすというデモをしているところだ。特に熱の多い競合Aは、バターの塊がみるみる溶けていくが、Snapdragon S4は塊のまま持ちこたえるというもので、一見の価値がある。
実際のWindows RTが動作しているリファレンスタブレットの動作も、Metro Styleに関してはかなり軽快で、期待の持てるものだった(自由に触らせてはもらえなかったので、チューニングが済んだところだけかもしれないが)。ただしデスクトップモードに関しては、まだチューニングが進んでいないようにも思えた。
Windows RT搭載タブレットでは、すでにASUSTeKがTegra 3を採用した「ASUS Tablet 600」を発表するなど、競合他社が着々と製品化に向けて動いている。クアルコムもWindows 8が発売されるという今年後半の製品化に向けて、追撃態勢を整えているようだ。Windows RT搭載タブレットの登場が実に楽しみである。
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