このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

COMPUTEX TAIPEI 2012レポート特集 第4回

Windows RTタブレットにSnapdragon S4で攻め込むクアルコム

2012年06月05日 23時17分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 Snapdragonシリーズは性能と消費電力や発熱のバランスが取れている点が魅力であるが、特にホートン氏は競合他社の製品に対する利点として、放熱の少なさに言及した。クアルコムでは競合製品との発熱比較のデモビデオを、YouTubeで公開している。S4シリーズは28nmプロセス、競合は40nmプロセスと製造プロセスによる差もあるが、競合に対する放熱の少なさがわかりやすく示されている。

競合製品とSnapdragonのS3、S4の発熱比較のスライド。S3や競合は40nm製品。Snapdragonシリーズは25分経っても発熱は高くない

Snapdragon S4と競合製品の発熱比較のデモビデオ。S4はほとんど熱くなっていない

 このビデオで面白いのは、競合との発熱をわかりやすく示すために、なんとスマートフォンの上でバターを溶かすというデモをしているところだ。特に熱の多い競合Aは、バターの塊がみるみる溶けていくが、Snapdragon S4は塊のまま持ちこたえるというもので、一見の価値がある。

問題の「バターベンチマーク」。ラップを引いたスマートフォンの上でバターを溶かすという前代未聞のベンチテストだ

 実際のWindows RTが動作しているリファレンスタブレットの動作も、Metro Styleに関してはかなり軽快で、期待の持てるものだった(自由に触らせてはもらえなかったので、チューニングが済んだところだけかもしれないが)。ただしデスクトップモードに関しては、まだチューニングが進んでいないようにも思えた。

 Windows RT搭載タブレットでは、すでにASUSTeKがTegra 3を採用した「ASUS Tablet 600」を発表するなど、競合他社が着々と製品化に向けて動いている。クアルコムもWindows 8が発売されるという今年後半の製品化に向けて、追撃態勢を整えているようだ。Windows RT搭載タブレットの登場が実に楽しみである。

Android上で3Dゲームを動かすデモ。ホートン氏はS4のグラフィックス性能を、Xbox 360並みだと豪語する

こちらはマイクロソフトのウェブブラウザ―ベンチマーク「Fish Tank」を、Android上のウェブブラウザーで動作させている様子。20匹表示で60fps程度の数字は、パソコンと比べればたいしたことはないが、タブレットとしては優秀

スマートテレビへの搭載を想定したデモ機。テレビ自体はサムスン製のようだ。今後は「Snapdragon入りテレビ」という存在が珍しくなくなるかも?

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン