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COMPUTEX TAIPEI 2012レポート特集 第3回

合体一体型に表裏両画面ノート!? ASUSのPCはひと味違う

2012年06月05日 00時15分更新

文● 小西利明/ASCII.jp編集部

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18.4インチの巨大タブと合体!?
Transformer AiO

合体状態ではごく普通の一体型パソコンにしか見えない「Transformer AiO」

 ASUSのもうひとつの目玉が、合体する一体型パソコン(AIO、All In One)「Transformer AiO」だ。「一体型パソコンが合体」と聞くと、何を言っているのかわからないかもしれないが、答えは簡単。ディスプレー部分が独立したタブレットになっていて、必要とあらば取り外せる仕組みになっているのだ。

このようにディスプレー部分だけが取り外せて、Androidタブレットに早変わり

ASUSTeKのCEOであるジョニー・シー氏のデモでは、外したタブレット部を小脇に抱えてスタスタと歩いていき笑いを誘った

 ディスプレー部は18.4インチで、10本指までのマルチタッチに対応するタッチパネル機能を備えている。合体状態ではごく普通の一体型Windows 8パソコンであるが、本体から取り外したディスプレーは、独立したAndroidタブレットとして機能する。「世界最大のタブレットだ」と、同社CEOのジョニー・シー氏はジョーク交じりで語った。今回のデモ機ではAndroid 3.0世代(Honeycomb)で動作していたようだが、製品では4.0世代になるだろう。

AiOの左右側面。USB 3.0やスロットイン式光学ドライブが並ぶ、ごく普通の一体型である

ベースユニットであるスタンド型の本体。パソコンの機能はこの中に収められている

 Windows 8パソコンとしての機能は、スタンド型の本体に内蔵されている。さらに興味深いのは、分離したタブレット側からリモートデスクトップ機能を使って、Windows 8をタブレット側からでも操作できる機能も備えることだ。これなら取り外したタブレットだけでも、Windowsパソコンのアプリケーションやコンテンツを楽しめる。合体マシンの経験を積み重ねたASUSTeKならではのアイデアと言えよう。

Core i7、Atom、Windows RT
合体ノートも百花繚乱!?

 AndroidタブレットのTransformerでつちかった合体のノウハウを活かして、ASUSTeKはUltrabookやNetbookクラスの製品にも、合体ギミックを採用したノートパソコンを複数ラインナップする予定だ。

Core i7クラスのCPUも搭載可能なUltrabook並みの合体ノート「Transformer Book」

 中でも実用性が高そうで注目を集めた製品が、「Transformer Book」シリーズだ。11.6または13、14インチ級のタブレット型本体と、キーボードドックがセットになった製品で、タブレット側単独でも動作する。CPUにはIvy Bridge世代のCore i7を採用するほか、独立GPUも搭載。ストレージはSSDまたはHDDを用意するなど、ユーザーニーズにあった構成を選択できるようだ。充実した性能と合体ギミックを両立した興味深い製品となるだろう。

AndroidのTransformerゆずりの合体ギミックを、Core i7搭載タブレットで使えるように

 合体ギミックを採用したタブレットとしては、CPUにAtomプロセッサーを採用した「ASUS Tablet 810」と、ほぼ同じデザインでCPUにTegra 3、OSにはARM版Windows 8こと「Windows RT」を採用した「ASUS Tablet 600」も投入する。

AtomプロセッサーベースでWindows 8を搭載する合体タブレット「ASUS Tablet 810」。ディスプレー部のサイズは11.6インチ

 810はやや大きめで、ディスプレーは11.6インチ・1366×768ドットのIPS液晶パネルを採用している。タッチパネル部分には、ワコムのデジタイザー技術を採用。メモリー2GB、ストレージは64GBのフラッシュメモリーとなっている。一方Tegra 3の610は、10.6インチ・1366×768ドットのIPS液晶パネルとなっている。メモリーは同じ2GBだが、ストレージは32GBとなる。

こちらはTegra 3版の「ASUS Tablet 600」

 合体タブレット型のノートパソコンを一斉に発表してきたのは、Transformerシリーズの経験を活かしたASUSTeKらしいWindows 8対応の方向性と言えよう。しかし、さらにそれを一体型パソコンにまで広げるというアイデアや、合体やコンバーチブル型のようなギミックではなく、天板にも画面をつけてしまえというアイデアには驚かされた。これらもまた、日本市場に向けてぜひ発売していただきたいものだ。

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