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Apple Geeks 第81回

iPhoneとコラボできるビデオカメラ「JVC GZ-VX770」(前編)

2012年05月25日 11時00分更新

文● 海上忍

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iPhoneからWi-Fi経由で遠隔操作

 GZ-VX770には、Wi-Fiアクセスポイントが内蔵されている。モニタリング機能はこれを活用したもので、iPhoneやAndroid端末をクライアントとして、サーバーのGZ-VX770を遠隔操作できるのだ。観光地などに設置されているライブカメラの近距離版と言い換えれば分かりやすいだろうか。なお、同時期に発売されたGZ-EX270とGZ-EX250もWi-Fiアクセスポイント内蔵タイプだ。

GZ-VX770のメインメニュー。左上にWi-Fi機能に関するメニューがまとまっており、関連機能にアクセスできる

 このモニタリング機能は、一部の層には待望の機能といえる。たとえば、寝ている赤ちゃんの様子を別室からiPhoneで見るなど、スマートフォン単独では困難な監視/ビデオ撮影が可能になる。筆者は数年前、MacBook Proに内蔵のカメラ(iSight)を使い「Darwin Streaming Server」で子どもの遠隔監視を試みたことがあるのだが、Macの筐体サイズゆえに設置場所が限定されてしまい、バッテリー持続時間もあいまってライブカメラとしては実用的でなかった。子育ての経験があれば、この機能がどれだけ有用かピンとくることだろう。

 モニタリング機能の準備は、メニュー画面から「Wi-Fi」→「ダイレクトモニター」の順に液晶をタップするだけ。あとはクライアントアプリ「Everio sync.」を起動すればいい。自動的にGZ-VX770内蔵のWi-Fiアクセスポイントが検出され、遠隔操作が可能な状態になる。

メニュー画面から「Wi-Fi」→「ダイレクトモニター」の順に液晶をタップすると、Wi-Fiアクセスポイントとしての機能を開始する

iOSデバイスからはWi-Fiアクセスポイントとして認識される

 郊外の公園にGZ-VX770を持ち出し試したところ、あまりにあっけなく接続完了。さすがに自分の目の届く範囲に置いたが、操作のタイムラグを若干感じる程度でiPhoneから遠隔操作できた。パンやチルトなどレンズの方向を変える機能はないため、動き回るペットの動きを追うような用途(不定点観測)には利用できないが、Everio sync.はズームイン/アウトと録画開始/停止、スナップショット(静止画)撮影というビデオカメラの基本操作に対応しているので、数時間程度の定点観測には十分実用的だといえる。

アプリを起動して数秒後には、このように遠隔操作可能な状態になる。ズームイン/アウトや静止画の撮影など、基本機能はひととおり押さえている

 赤ちゃんの監視以外の用途だが、子どもの運動会でビデオカメラだけ設置するとか(常時張り付く必要がないので設置場所の自由度が高まる)、ベランダにやってきた野鳥を撮影するとか(事前のズーム調整は難しい)、工夫次第でいろいろあるはず。斬新なアイデアがあれば、製品としての魅力も増すことだろう。

Everio sync. App
価格無料 作者JVC
バージョン1.1.8 ファイル容量3.5 MB
対応デバイス全機種 対応OSiOS 4.3

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