5月24日、デルはXeon E5-4600搭載の4ソケットサーバー、Xeon E5-2400搭載の2ソケットサーバーなどx86サーバー「PowerEdge」シリーズの新製品9機種を発表した。
3月のXeon E5-2600ファミリ登場時にデルは「PowerEdge 第12世代サーバー」を発表しているが、今回のサーバー群も同じく第12世代に属する製品。3月発表のE5-2600搭載サーバーが2ソケットのメインストリームであり、今回のE5-2400搭載サーバーは廉価版、Xeon E5-4600搭載サーバーは上位製品となる。
同日の発表会で行なわれたデル マーケティング統括本部 サーバ ブランド マネージャー 布谷 恒和氏の説明によれば、これらの製品は高密度、可用性/事業継続性、省電力を追求しているという。
高密度は、同社の顧客からもっとも要求が多かった「スペースあたりの性能」に応えるもので、前世代サーバーと比べメモリスロットが増えて最大メモリ容量が増大しているほか、業界初というクォーター(1/4)サイズのブレード製品「PowerEdge M420」が用意された。
可用性/事業継続性については、冗長電源やハードウェアRAID、HDDのホットプラグ、さらにメモリエラー発生時に予備メモリへ自動的に切り替える「メモリスペアリング」、メモリ版RAID 1といえる「メモリミラーリング」などを全機種が搭載。省電力では、動作環境-5~45度での外気冷却が全機種で可能になったほか、低負荷時には電源ユニット1台だけを稼働させ、高負荷になったらもう1台を稼働させることで電源効率を上げる「ホットスペアPSU」に対応する。
4ソケットのブレードサーバーが登場
発表された9機種のうち、Xeon E5-4600搭載の4ソケットサーバーは、ブレードサーバー「PowerEdge M820」、2Uラックマウントサーバー「PowerEdge R820」の2機種だ。どちらも1サーバーあたりの最大スペックは、32コア(8コア×4ソケット)で、メモリは1.5TB。メモリ容量1.5TBはCPUがサポートする最大容量であり、CPUのパフォーマンスを最大限に利用できる構成となっている。
一方、Xeon E5-2400搭載の2ソケットサーバーで特徴的なのが、前述の「PowerEdge M420」だ。1/4ハイトのブレード上に、Xeon E5-2400×2、メモリスロット×6を搭載。現時点での最大メモリ容量は96GB(16GB×6)だが、今後提供予定の32GBメモリモジュールを使えば最大メモリは192GBとなる。また、ストレージは1.8インチSSD×2に対応し、ホットプラグやRAID 1構成が可能だ。
シャーシには、これまでと同様に10Uサイズの「PowerEdge M1000eブレードエンクロージャ」が利用可能で、PowerEdge M420はこのシャーシに32台を収容できる。この際のトータルのスペックは、64CPU(512コア)、3TBメモリ(今後6TB)、10GbEポート×128という構成になる。「1ラック(42U)が必要になるようなスペックを、1/4の10Uで実現できる」(布谷氏)のだ。
各製品の発売日と価格は以下の通り。
製品名 | 形状 | 搭載CPU | 出荷開始日 | 最小構成価格 |
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M820 | ブレード(フルハイト) | Xeon E5-4600 | 6月27日 | 未定 |
R820 | ラック(2U) | 5月15日 | 73万2690円 | |
M520 | ブレード(ハーフハイト) | Xeon E5-2400 | 6月予定 | 未定 |
M420 | ブレード(1/4ハイト) | 5月24日 | 25万9350円 | |
R520 | ラック(2U) | 5月24日 | 21万2100円 | |
R420 | ラック(1U) | 5月24日 | 17万8500円 | |
R320 | ラック(1U) | 5月24日 | 12万8100円 | |
T420 | タワー | 6月27日 | 未定 | |
T320 | タワー | 6月27日 | 未定 | |
※Xeon E5-4600搭載製品は4ソケット、Xeon E5-2400搭載製品は2ソケット(ただし、R320は1ソケット) |
