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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第252回

オモチャで猫を釣ってラブリーな1枚を!

2012年05月25日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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お尻と足をぺたっとつけてひょいと立ち上がって獲物を狙うの図。両手がかわいいけど、顔は真剣に狙っております(2010年12月 ニコン D7000)

お尻と足をぺたっとつけてひょいと立ち上がって獲物を狙うの図。両手がかわいいけど、顔は真剣に狙っております(2010年12月 ニコン D7000)

 猫写真で難易度が高いのは、やっぱ動いているとこ。何しろその気になったら縦横無尽に動き回るわけで、追うだけでも大変なのに、追いつつピントを合わせつついいタイミングでシャッターを押さなきゃいけないわけで、今回はオモチャ写真に挑戦である。

 猫ってば動くものに敏感に反応する上に、集中すると周りが見えなくなる。ラブリーな写真が撮れるのはそんなときなのだ。

 まずは協力者がいる場合。これが理想的。ペットショップで売っている猫用のオモチャを用意する。特にダイナミックな動きを楽しめるのは、猫釣り道具。棒の先にひもがついていて、その先にオモチャがぶら下がっている。上手に動かしてやれば猫はその本能に抗えないのだ。

 そして、2本足で立ち、ファイティングポーズをとったりするのである。なんかリスみたいでちょっと可愛い。今にも猫パンチを繰り出しそう(冒頭写真)。

 猫が動いたっ! と思ったら連写である。そして、2本足で立っているときの猫はまず両手で拝み取りを狙うのだ。手を開いて爪で引っ掛けてつかもうという寸法。

 これはまさにその瞬間。

両手でガシっと捕まえにいったの図。でも実は空振りました。せっかく口もくわっと見開いたのに(2010年12月 ニコン D7000)

両手でガシっと捕まえにいったの図。でも実は空振りました。せっかく口もくわっと見開いたのに(2010年12月 ニコン D7000)

 ポイントは猫のおもちゃを操作してくれる協力者のセンス。それからシャッタースピード。シャッタースピードは速い方がいい。1/320秒以上は必須。ほどよい速さだと顔は止まっているけど手はブレてるくらいのいい感じになる。

 そして顔にピントを合わせてタイミングを待つのだ。

 次は「置きオモチャ」編。猫にぬいぐるみっぽいオモチャを与えて自由に遊ばせたり、手が届きそうで届かない場所にオモチャを固定したり。

あずまやの柱に割れ目があったので、そこに棒を差し込んでみた。立ち上がってしがみつくもわずかに届かないの図。その気になれば飛び乗れる高さなのに、思いつかなかった模様(2012年4月 オリンパス OM-D E-M5)

あずまやの柱に割れ目があったので、そこに棒を差し込んでみた。立ち上がってしがみつくもわずかに届かないの図。その気になれば飛び乗れる高さなのに、思いつかなかった模様(2012年4月 オリンパス OM-D E-M5)

 背中からの写真になっちゃったのが残念だけど、ちょっと高いところに置いてみたらこの通り。

 届きそうで届かないもどかしさが背中に出ております。

 お次は猫の前にぬいぐるみのオモチャをぽんと投げてタイミングを狙ってみた。

 普通に考えてさ、遠くからじっと狙っていたらそのままガブッといくと思うじゃない。でも猫は違うのだ。飛びついてオモチャを捕まえた、と思ったらその瞬間、飛んだのである。

オモチャをつかんだとたんに飛び上がったから上の方が切れちゃったけど、舞う落ち葉がなかなかいい。というか、ぬいぐるみだけをピンポイントで捕まえようよ……と思わないでもないです(2012年4月 オリンパス OM-D E-M5)

オモチャをつかんだとたんに飛び上がったから上の方が切れちゃったけど、舞う落ち葉がなかなかいい。というか、ぬいぐるみだけをピンポイントで捕まえようよ……と思わないでもないです(2012年4月 オリンパス OM-D E-M5)

 予期してなかったので頭が半分切れちゃった上に動きが速くてブレちゃったけど、オモチャ(グレーのやつ)と一緒に枯れ葉が舞ってるのが面白くてそのまま採用です。

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