力こそパワー!! 圧倒的なスピードだぞ!
外観や仕様はほとんど語ることがないので、がっつりベンチマークを見ていこう。まずはRAIDが組めるということで、ストライピング/ミラーリングと設定を変えてどれくらい速度に違いが出るかをチェック。
さらに、My Book Thunderbolt Duoの内蔵HDDを速度で定評があるプレクスターのSSD「PX-M3P」に交換して、ストライピング/ミラーリングで検証してみた。このThunderboltの外付けストレージでどこまで速度が出るのか見てみたい!という意図だ。
少し前の製品から乗り換えるとどうなるかをみるべく、筆者がビデオ編集用に長らく使っていた、ラシーのFireWire/USB/eSATA接続の外付けHDD「d2 HD QUADRA」も用意した。本当はFireWire 800のRAIDも試したかったんですが、手持ちがなくて……(申し訳ない)。テスト環境は以下の通り。
●テスト環境
15インチMacBook Pro(Early 2011、CPU:Core i7-2720QM 2.2GHz、メモリー:8GB、ストレージ:SSD「Crucial C300」)
テスト内容としては、ベンチマークツールの「Blackmagic Disk Speed Test」(Mac App Store)を実行した。ビデオキャプチャー機器のメーカー、Blackmagic Designが出してるソフトで、書き込み(WRITE)/読み出し(READ)の速度と合わせて、どの解像度までの非圧縮ソースを扱えるかもチェックしてくれる。転送速度が気になるビデオ系の業務ユーザーは参考にしてほしい。
さらに実際の転送速度を見るために、1GBの単一ファイル、合計6548項目が含まれた1GBのフォルダーを、内蔵→外付け/外付け→内蔵でコピーした時間も計測している。テストマシンはノートだが、内蔵ストレージをSSDに交換してボトルネックを極力減らした。結果は以下の通りだ。
結果を読み取ると、いろいろ興味深いことが分かる。元々のHDDをストライピング/ミラーリングで組み替えた場合、ストライピングのほうがベンチツールで約2倍、ファイルコピーで約1.8〜2.1倍、フォルダーコピーで約1.1〜2.1倍の速度差がついている。
HDDをSSDに交換した場合は、ミラーリングでもHDDのストライピングより速い(1.2倍程度)。さらにSSDでストライピングを組んだ場合、ストライピングにしても1.2倍前後で、HDDのミラーリング/ストライピングよりは速度が伸びていない。
FireWire 800接続のディスクから乗り換えしたケースを見てみると、HDDのミラーリングと比べても1.1〜1.6倍ほどで効果がちゃんと見て取れる。特に単一ファイルを内蔵→外付けでコピーしたケースで速さに差がついた。
USB 2.0接続は言わずもがなで、HDDのミラーリングでは1.8〜4.7倍、HDDのストライピングでは1.9〜8.4倍と段違い。要するに100GBの単一ファイルを内蔵→外付けにコピーする際、USB 2.0接続では69分ほどかかるところ、Thunderbolt接続でストライピングのRAIDを組んだHDDでは8分程度で済むということだ(ミラーリングでも15分程度)。