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NFCに骨伝導マイク……最先端すぎるヘッドセット「Parrot Zik」

2012年05月24日 11時30分更新

文● ASCII.jp編集部

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 春のヘッドフォン祭りで初お披露目された、フランスParrot社のワイヤレスヘッドセット「Parrot Zik」(7月発売予定、希望小売価格 3万9900円)の発表会が行なわれた。

 今回実機に触る機会を得られたので、改めて少し詳しく紹介しよう。

NFC対応やタッチセンサー内蔵は序の口

「Parrot Zik」

「Parrot Zik」

左側のイヤーカップにNFC、右側のイヤーカップにタッチセンサーを内蔵。見た目は一緒

 Zikは一言で言えばBluetoothヘッドセットなのだが、これまでにない豊富な機能が特徴だ。左側のイヤーカップはNFC(短距離無線通信規格)に対応しており、NFC対応のスマートフォンを近づけるだけでペアリング設定が完了する。

電源ボタンは右側の下方にある。ノイズキャンセリング用マイクとオーディオ入力端子、充電用USB端子もここにまとまっている

電源ボタンは右側の下方にある。ノイズキャンセリング用マイクとオーディオ入力端子、充電用USB端子もここにまとまっている

試しにBluetooth搭載のウォークマンで検索してみると、ちゃんと検出した

試しにBluetooth搭載のウォークマンで検索してみると、ちゃんと検出した

 ちなみに、NFC非搭載のスマホや携帯オーディオプレーヤーなどでもペアリングは行なえる。Zikは電源を入れた時点でBluetoothの接続待ちの状態になるので、Bluetooth機器から検出することで接続できる。

 右側のイヤーカップはタッチセンサーになっており、再生中の音楽の操作が可能。前後に指をスライドさせることで曲送り/戻しが、上下にスライドさせることでボリュームの調整ができる。

イヤーパッドに内蔵されたセンサー部

イヤーパッドに内蔵されたセンサー部

 さらにイヤーパッドにセンサーが内蔵されており、装着状態(センサーが耳に触れる状態)で音楽が再生され、外した状態だと再生が停止になる。

 機能面ではノイズキャンセリング機能と音楽エフェクト機能、マイク内蔵で通話が可能となっているが、それぞれがまたすごい技術を盛り込んでいる。

右側の下方にマイクの穴がある。このうちノイズキャンセル時は1つ、音声通話時は2つ使用する

右側の下方にマイクの穴がある。このうちノイズキャンセル時は1つ、音声通話時は2つ使用する

写真では見えないが、内部にマイクを内蔵する

写真では見えないが、内部にマイクを内蔵する

 ノイズキャンセリングは通常、左右にマイクを1つずつ(計2つ)内蔵し、外部の雑音を拾ってその逆位相の信号を重ねることで音を打ち消す。しかし、Zikはイヤーカップの外側と内側にマイクを内蔵(左右合わせて計4つ)。外側のマイクで雑音を拾いつつ、拾い切れなかった雑音を内部のマイクで拾うという2段構えでノイズをキャンセルする。これにより98%の雑音をカットできるという。

 エフェクト機能は「Parrot Concert Hall」と呼ばれ、音に広がりを持たせる機能だが、単に全方位から音が鳴っているようにするものではない。一般的なバーチャルサラウンド機能では左右に音源があるかのように聞こえるような音を、Parrot Concert Hallでは前方に音源があるような音に設定。これにより自然な音になる。

専用アプリ「Parrot Audio Suite」の画面。音の広がり感の調整やイコライザーによる音の調整が可能

 さらにParrot Concert Hallの詳細な設定を、専用アプリ「Parrot Audio Suite」で調整できる。音の広がりの範囲や音場のシチュエーション(クラブ、ホールなど)を選択できたり、イコライザーによる音の調整も行なえる。なお、このアプリはiOS用とAndroid用が用意され、どちらも無償で提供される。

 マイクは本体に2つ内蔵するほか、骨伝導マイクも内蔵する。2つのマイクで話者の声を拾い、骨伝導マイクで音を照合。話者の発した声のみを判別してそれ以外の音はカットする。これにより明瞭な通話音声を確保できる。

 ちなみに、スマホなどの接続機器の着信時には、右側のイヤーカップに触れることで着信、長押しすることで着信拒否(留守電)になる。

 バッテリーは、全機能(ノイズキャンセリングなど)をオンにした状態で6時間の連続再生が可能。スタンバイモードでは最大24時間の駆動が可能だ。

「体の一部」になるデザインと
「スマホの延長」となる機能

デザインも大きな特徴

洗練されたデザインも大きな特徴

 本製品は多彩な機能だけでなく、デザインも大きな特徴だ。Parrot社のCEOと親交のある有名デザイナーのフィリップ・スタルク(Philippe Starck)氏がデザインを担当。

テオドール・シーン(Theodore Sean)氏

今回製品説明をしてくれたのは、同社マルチメディア担当プロダクトマネージャーのテオドール・シーン(Theodore Sean)氏

 同氏いわく「体の一部」になるデザインになっている。一方でParrot社はこのヘッドフォンに同社の最新技術を徹底的に盛り込み「スマートフォンの延長」というスタンスで製品化したという。

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