アマチュアの作品づくりも4K2K時代に突入か!?
最後に4K2K映像の編集環境についても取材した。GY-HMQ10は4枚のSDメモリーカードにパラレルで4K2K映像を記録する仕組みだが、実はこの映像記録方式もPCでの4K2K表示に通じるものがある。
撮影された4K2Kの映像は4つ(2×2)のフルHD映像に分割され、それぞれSDメモリーカードに記録されるのだ。そして映像出力もHDMI×4で、東芝の55XS5と4K2Kアダプターを組み合わせれば、撮影した映像を4K2Kで表示できる。
分割された4つの映像データは、「JVC 4K クリップマネージャー」というユーティリティーソフトを使ってMacintoshに4K2K動画として取り込むことができる。取り込みはUSB端子または4連のSDメモリーカードリーダーを使って行なえる。なお、JVC 4K クリップマネージャーは無償でダウンロード可能だ。
このユーティリティーは、現在のところApple社の「Final Cut Pro」用となっているが、4K2K動画に対応したビデオ編集ソフトのメーカーともサポート協力を行なっており、順次対応していく予定だ。
このほか、今のところは4K2Kに対応していないAdobeやAvidなどのビデオ編集メーカーとも協力関係を結んでいるので、4K2K動画の編集環境は急速に整備されていくとのこと。
こういったPC用のソフトウェアは、業務用と民生用の境界があいまいで、価格を気にしなければアマチュアが普通に手に入れられる。PCもこれまでに紹介したように、4K2K出力を実現すること自体は決して難しくはない。
これらを考えると、ハイアマチュアの動画作品づくりも一気に4K2K時代に突入するのではないかと思ってしまう。自在に動画編集が行なえるPCとなると、スペックもかなりのものが要求されるが、4K2K環境の整備が進めば、現実的な価格となるのも時間の問題だろう。
大きな可能性が垣間見える4K2K元年
東芝、ソニー、JVCケンウッドなどなど、今年を4K2K元年と考えてさまざまな製品やサービスを提供している。PCの世界での4K2Kの対応度を考えると、思った以上に4K2Kは我々に近いところにあると実感できた。
今はまだコスト的な敷居が高いが、4K2Kには極めて大きな可能性があり、楽しめることもたっぷり揃っている。デジカメ写真家はもちろんのこと、PCゲームユーザー、グラフィック関係でPCを使っている人、フルHDを超える映像を求めるAVユーザーなどにとって、4K2Kは新しい世界を開く扉になってくれるに違いない。
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