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Ultrabook「XPS 13」の上質さを突きつめる「宮崎カスタマーセンター」 (2/4)

2012年06月18日 11時00分更新

文● 日高 彰

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「24時間365日間対応、回数無制限の問い合わせ」を支える
「宮崎カスタマーセンター」

 デルのPCに詳しいユーザーなら、自分では体験したことはなくとも、同社のサポート窓口に電話をかけると中国につながるという話を聞いたことがあるだろう。これは事実で、現在デル日本法人では本社の川崎市に加え、中国・大連のコールセンター、そして宮崎市の「宮崎カスタマーセンター」の計3ヵ所でサポート業務を行なっており、従来はコンシューマー向け製品に関する問い合わせは主に大連で、法人向け製品の場合は川崎および宮崎で受け付けている。そのため、我々一般消費者からの電話は大連につながることが多かったのだ。

宮崎市の中心部にある商業施設「カリーノ宮崎」で2005年より業務を行なっている「宮崎カスタマーセンター」

 しかし2010年以降、コンシューマー向け製品の中でハイエンドモデルの「XPS」シリーズ、ゲーマー向けブランドの「ALIENWARE」製品について、一部のサポート業務を宮崎で開始。昨年秋からはこの2製品のサポートは完全に大連から宮崎に移管されているうえ、ほかの製品に関しても宮崎で担当する割合を順次拡大しているという。

 また「プレミアム電話サポート」に関しては、特別なトレーニングを受けた専門スタッフを宮崎カスタマーセンターに配置し、「何が分からないのかも分からない」という超ビギナー層から、「細かい手順説明は不要、情報だけ早くほしい」といった上級者まで、あらゆるユーザーからの問い合わせにいつでも対応できる体制を整えている。

 つまり、XPS 13のユーザーであれば確実に国内のサポート拠点に電話がつながるし、さらに購入から1年間は無償で専門スタッフによる充実した対応を受けられるというわけだ。Ultrabookの登場をきっかけとして初めて自分専用のPCを買うといった初心者はもちろん、普段はサポート窓口に頼ることなんてないという上級者であっても、万が一のトラブルのときには深夜/休日でもすぐに話の分かるスタッフにつながるという安心感は大きい。また、周囲のビギナーに対してもXPS 13を薦めやすいだろう。

コストはかかっても宮崎でのサポート業務を拡大

 そのプレミアム電話サポートを担当する宮崎カスタマーセンターを、今回訪問する機会を得た。同センターは2005年、宮崎市の中心街の商業施設内に開設。電話営業および法人向け製品をサポートする拠点として運営されていたが、前述の通りデルでは国内でのコンシューマー向けサポートの提供を拡大しており、センター開設以来増員に増員を重ね対応にあたっている。

 デルでは、外部へのアウトソーシングではなく正規雇用の社員によって電話サポートを提供している。日本国内に多数のサポートスタッフを抱えるのはコスト面では不利であり、単純に経営効率だけを考えれば宮崎よりも大連の仕事を増やすほうが理にかなっている。

 にもかかわらず宮崎カスタマーセンターを強化するのは、同社のユーザー層が従来に比べより広がっていることが背景にある。PCの低価格化にともない、初心者や高齢者のデルユーザーが増加する一方で、無線LANのような設定の難しい周辺機器の普及も進んでいる。従来よりも一層丁寧で分かりやすい表現を用いた説明が必要なだけでなく、ユーザーが今何でつまずいているのか、問題や悩みを正確に聞き取る能力などもスタッフには求められる。

 大連のコールセンターにおいても、当然一定の社内基準を満たしたスタッフが対応にあたっているわけだが、細かいニュアンスまで含んだコミュニケーションが求められる場面になると、やはり国内対応のほうが高いレベルのサービスを提供できる。コストはかかっても、ユーザー満足度や商品としての最終的な価値を高めるためには国内でのサポート業務を拡大すべきという判断の下、戦略的な拠点としてこの宮崎サポートセンターに投資しているのだ。

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