思った以上に簡単すぎてびっくり! 4K2K動画の制作
撮影が完了したら、静止画をPCに取り込む。撮影した静止画をつないで動画にするのもフリーの画像編集ソフトで行なえる。4K2K動画の制作に対応したビデオ編集ソフトがあれば多彩な加工などが行なえるが、ソフトの価格は高価。今回は基本的に撮影した静止画をつなぐだけだ。
まず行なうのが、撮影した写真の名前を変更する。「0001.jpg」から順に名前を付けていく。違う名称のままとか、番号が飛んでいたりすると動画作成時にエラーになるので注意しよう。
次に静止画のリサイズ。普通の画像加工ソフトで1枚ずつ変換する方法もあるが、今回はフリーソフトの「photoshifter」を使用した。リサイズのほか、ちょっとした加工などを複数の静止画を対象に一括して処理できるものだ。取り込んだ写真をphotoshifterでまとめて開き、解像度を変換する。
そして、静止画をつないで動画にする。ここではフリーソフトの「VirtualDub」を使用した。リサイズ時の解像度を4096×2304ドットにしているのは、このソフトの仕様のため。3840×2160ドットにしたいところだったが、画質的に大きな差はないだろう。もちろん、動画の解像度が違っていてもディスプレーとして使用した東芝の55XS3での再生も問題ない。
作業としては、使用する写真を開いてAVI形式に変換して出力するだけだ。このとき、「Video」タブでフレームレートも選択できる。今回は24枚の動画としたが、スライドショー風の動画にするならば、「1」とすれば1秒ごとに写真が切り替わるし、「0.5」なら2秒ごとに写真が切り替わるようになる。使用する写真の枚数や再生時間に合わせて選択しよう。
リネームなどは写真の枚数が多いとちょっと面倒だが、特に難しい操作などもなく、動画を作るだけならば比較的簡単な印象。作成だけならば、ごく普通のノートPCなどでも問題なく行なえるだろう。
問題はやはり再生だ。4096×2304ドットの24コマ動画というのは、かなり負荷が多い。Windows 7標準の「Windows Media Player」では、かなりギクシャクとした再生になってしまった。
ファイル容量も6秒ほどの動画で約4GBと結構な容量だ。まったく圧縮などを行なっていないためもあるが、映画のような長編のコンテンツをBDのようなディスクメディアや動画配信で送り出すには、より効率の良い圧縮方式の採用など、規格の整備に時間がかかることがよくわかる。
ちなみに、作成したファイルはそのままYouTubeにアップロードできる。アップロードした動画は画質を「オリジナル」にすることで4K2Kで再生できるが、アップロード時にエンコードされるようで若干画質は落ちていた。
PCと55XS5でいろいろ遊びたくなってきた!
これだけ手軽に4K2K動画を作成できてしまうと、4K2Kテレビで気になるコンテンツ不足という問題はあまり気にしなくていいような気がする。4K2Kクラスの静止画を55V型の画面に表示するだけでもインパクトがあったのだが、それが動画になると、臨場感というか映像の迫真性がひときわ高まる。これは正直かなり遊べると思った。
なにより、東芝の55XS5の画面に表示されたフルHD4枚分のデスクトップが広大で、びっくりする。ところが、意外なほど自然に広大なデスクトップを受け入れてしまえる。デスクトップが広いのはそのまま作業効率が高まるし、極めて便利だ。これは、すでにマルチディスプレー環境を実現している人ならすでにご存じだろう。
そこで、次回は東芝55XS5を使ってPCの多彩なコンテンツを4K2Kで体験してみることにする。さらに東芝本社にPCを持ち込んで、PCとの組み合わせで4K2Kテレビがいかに楽くなるか、深く迫っていくことにする。
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