ドコモ発表会、アニメ見放題、iPhoneはナシ、WPは冬までに！

2012年05月16日 21時27分更新

文● ASCII.jp編集部

これからのスマホはスペックではなく
使い方で選ぶ時代！

　NTTドコモは16日、夏モデルの発表会を行なった。フィーチャーフォンはキッズケータイ以外ひとつもなく、事実上スマホニューモデルの発表会であった。

先日、社長の交代が発表され、最後の登壇となったNTTドコモ代表取締役社長の山田隆持氏

　冒頭のプレゼンテーションは同社の代表取締役社長の山田隆持氏が行なった。先日、社長の交代が発表されたので、これが最後のプレゼンテーションと思われる。山田社長は同社が2010年に252万台、2011年に882万台のスマホを販売し、2012年度は1300万台を目指すと語った。また、ユーザーのニーズも変化してきており「これまではどちらかというとスペック重視でスマホが選ばれていたが、もはやそのフェーズは去り、個人の使い方に合わせて選ばれるようになってきた」と説明した。そのうえでの、夏モデルのラインナップだという。そのラインナップはこちらの記事に詳しい。

ディスプレーの大きさが3～5型、Xi対応、NOTTV対応、Qi対応など、バリエーションが豊富なドコモの夏モデル

　新機種はXi対応が12機種、NOTTV対応が5機種とかなり増えており、これらを活かすコンテンツも期待される。山田社長は「ドコモならでのクラウドサービス「ドコモクラウド」を提供していく」とし、ネットワークの「土管化」（通信事業者が土管のように電波を流すだけ）を避けるための良質なサービスをスタートさせる。

　すでにアプリがリリースされている「しゃべってコンシェル」が6月に機能拡充。質問に対する回答ができるようになるなど、ますます使い勝手が良くなる。次にメール翻訳コンシェルが、同じく6月からスタートする。日本語を英語、中国語（簡体字、繁体字）、韓国語に翻訳してくれ、そのままメールで送ったりSNSに投稿したりできる。こちらの無料アプリとして提供される。フォトコレクションというサービスも8月から開始予定で、無料で5GBのストレージが用意され写真を保存・共有できるサービスだ。これらのサービスがすべてドコモクラウド上で展開されるのである。

ドコモと角川書店は、スマホ向けのアニメ配信会社「ドコモ・アニメストア」を5月下旬に設立すると発表した。登壇したのは角川グループホールディングス取締役会長　角川歴彦氏（左）と、角川書店取締役安田猛氏（右）

アニメストアの初年度の契約数の目標は1年で100万契約だという。このラインナップならすぐに目標達成してしまいそうだ

　そして、角川書店と協業した「アニメストア」のオープンも大きな話題だ。7月スタート予定、月額420円で500タイトル（10000エピソード）が見放題になるサービスで、角川書店の「涼宮ハルヒの憂鬱」だけでなく他社の作品、例えば「けいおん！」や「魔法少女まどか☆マギカ」、「ルパン三世」といったタイトルもラインナップされているのが魅力。角川グループホールディングス取締役会長の角川歴彦氏も「ドコモさんとはiモード時代から協業してきた。今回の協業ではクールジャパンをグローバル市場で展開する」とアニメストアの意気込みを語った。これだけ、アニメのラインナップが豊富だとスマホの充電切れにおびえる毎日が来そうだ。

アニメやブランドとのコラボレーションも積極的に展開。とくに「ジョジョの奇妙な冒険」モデルの登場は、根強いファンの多い作品なだけに大きな話題となりそうだ

アニメストアはそのラインナップの幅広さが武器。カジュアル層からドップリ見ている層までが満足しそうだ

　5月下旬からはセキュリティソフト「ドコモあんしんスキャン」の機能拡充、そして今回の全モデルを「あんしん遠隔サポート」に対応させるなど、初心者への配慮も忘れない。今回発表されなかったi-mode機は今度は1年に1回のペースで発表していくとのことで、決してi-modeを終わらせるわけでないと山田氏。

　質疑応答では、Windows PhoneとiPhoneについての質問が飛びだした。Windows Phoneについては「冬くらいをメドに検討したい」、iPhoneについては「ドコモの戦略としてはオープンOSのAndroidでないとできないので、現状は難しい」と語った。

　発表会の最後には俳優の渡辺謙さんと堀北真希さんも応援に駆けつけた。渡辺さんは「スマホ以外にはタブレットを持っていて、仕事の資料などを出先でチェックしている」と二刀流を告白、堀北さんは本日発表されたXperia SXを手にし「小さくて私の手でもスッポリ収まるサイズがいいですね。女性にオススメのモデルです」と語った。