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Microsoftが若きエンジニアをサポートする理由 第3回

ソーシャルメディアを超えるブレインメディアとは!?

「vingow」でマスメディアの主役交代を狙う──JX通信社米重氏

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どんなサービス?

遠藤 「情報を収集するサービスをやってるそうですね」

米重 「はい。キーボードを使わないでどんどん自分の欲しい情報が勝手に出てくるというコンセプトの『vingow』というサービスを作っています。これからスマートフォンとかタブレットとかタッチインターフェースのデバイスがたくさん出てきますよね。そうした機器に適したものなんです」

遠藤 「いきなり話変わるけど、前どこかで会ってますよね? たしか……。渋谷のスパゲティー屋かなんかで……。思い出した! 去年の夏、スパゲティー屋を出て宮益坂の方に行く若者たちを見守る大人みたいなのが、キミじゃなかった?」

米重 「そうでしたっけ?(笑)」

遠藤 「僕がIT関係に従事する若者たちと会った時に、なんか途中で人数が増えてきて、その中に米重さんがいましたよ。たしか“うめけん”君が僕のことを説明するんだけど、なんだか『よくわかってない親父じゃないから』ということになってた(笑)」

米重 「あっ。そういえば、そんなことありましたね。遠藤さん以外の人はほとんど高校生だったと思います」

遠藤 「僕はそれを騙す悪いオヤジ……、じゃなくて! 普通に『あのサービスはこうだよねー』みたいな与太話をしていた。そこに米重さんがあらわれて『君たち頑張ってるかね』みたいなそういう感じじゃなかった?」

米重 「べ、別に僕はそんな事は、あの……(笑)」

遠藤 「というわけで、初対面じゃないかも。その時どういう話をしたか、僕あんまり覚えてないんですけど、ネットサービスについての話だったのかな。そういえば、米重さんは何かを発表前で、ものすごくもったいぶってたような気がしてたんだよ。僕の性格からすると、それが一体何なのか聞いたと思うんだけど」

米重 「ですね。その時はvingowはまだ公開してませんでしたし、そもそも、当時はα版すらできていなかったので、わかりにくかったですよね?」

遠藤 「そうそう。でも、今回、動いているサービスをパッと見て瞬時に理解しましたよ。いわゆる『paper.li』や『Summify』みたいな、自分に合わせてニュースをパっと出してくれるサービスですよね? この手のサービスは自分でも重宝して使ってるし、大分前から使ってるんで、そういう意味ではもともと興味のあるジャンルなんですけどね。単純なRSSもあれば今だとそれに近いウェブ系のサービスとか、あるいはフィードというべきなのか、それから、いわゆるソーシャルマガジンであったりとか。『あのニュース知ってるよね、聞いたよね』とかいう感じで集約されたそういうものはいろいろな形がありますが」

米重 「そうなんです。でも、vingowの場合は他の情報収集系の所とは少し違って、ソーシャルという要素はあまり入れてません」

遠藤 「あまり重要じゃないんだ。で、どういう工夫をしてあるの?」

米重 「vingowが出す情報のソースは、ユーザー自身がフォローしているTwitterのユーザーやFacebookの友達、購読フィードとは関係なく、vingowユーザーのタイムライン、ウォール全体から無差別に拾ってます」

遠藤 「じゃあ自分向けではなくて、大勢に向けた情報なんだ」

米重 「そうですね。クロールした情報全体を精査して、ユーザー各個人が興味のある範囲に従ってソートしなおしているんです」

遠藤 「“興味のある範囲”というのは、一体どこから持ってくるの?」

米重 「近々出る新バージョンでは、いつも見ているTwitterのタイムラインや、Facebookのニュースフィードの解析をしまして、タグを自動でおすすめするようになっています。タグといっても、情報のトピックなんですけれども」

遠藤 「例えばどんなタグがあるんですか」

米重 「実際に動いてるもので説明しますと…少々お待ちください」

遠藤 「(画面を見ながら)ほう。自分のタイムラインの中だけでニュースを拾うと情報が漏れるけれど、vingowの場合はまず漏らさないと。漏らさない中で、その人の興味範囲は拾うようにしているんだね。ソーシャルメディアはむしろニュースの重要さを知るための重み付けのエンジンに使ってるだけだと」

米重 「そうですね。ソーシャルメディアで情報収集するときに、発言力のある人というか影響力のある人、あとはその分野に詳しい人をフォローしますよね。でも、そもそもどういう人が詳しいかとか、この人は頼りになるかどうかとかを知らないといけないというプロセス自体がそもそも問題だと思ってまして」

遠藤 「Twitterで情報収集するなら、まずは誰をフォローすべきかを考えろと。ろくなのがいなければ、情報収集ツールとしては役に立たないしね」

米重 「そうですね。SNSを使って情報収集すると、他にもいくつか問題があるんです」

遠藤 「それって、どういうの?」

米重 「“ノイズ”と“偏り”です。たとえばTwitterで情報収集しようとすると、大半は余計なツイートですよね。『今渋谷にいます』とか『誰とご飯食べてます』とか。こういうのは、情報収集するときにジャマになる。もうひとつは偏りですね。社会的な問題があると、賛成派と反対派の方々がやりあっていて、それぞれに都合のいい情報をソースとしてツイートして、わけがわからなくなる。自分の知るべき情報が何なのかを、人に引っ張り出してきてもらう今の仕組みは、ソーシャルの情報収集の非常に大きな負の側面だと私は思っています」

遠藤 「それがその人の限界なのかもしれないけどね」

米重 「そうですね。要は情報を読むにしても、今はまだリテラシーが求められるというわけです。日本にネット人口が1億人いるとして、SNSをやってるのは3000万人とか4000万人ぐらいでしょうか。残りの7000万人ぐらいは何をやってるかと言ったら、Yahoo!をたまに見ているとか、天気を見るとか。インターネットがオープンでたくさんの情報があってみんなフリーで投稿できるにもかかわらず、実際の使い方としては全然そこに追いついていないわけです。結局はネットにリテラシーが求められるので、ほとんどの人にとってはネットは全然オープンでもフリーでもなんでもない状態になっている。と、そういう問題意識を持っていまして」

遠藤 「なるほどねぇ」

米重 「そこにスマートフォンやタブレットなどの、タッチインターフェースの大波がやってきました。ここ5年ぐらいで情報端末の主役がそういう物に入れ替わっていくだろうというときに、GoogleもFacebookもソフトウェアキーボードで文字を入れないと何もできない。人とコミュニケーションしないと情報収集できない。そういう能動的な操作をする要素が残ってしまっています。やっぱりタッチインターフェースの時代にはそれにあったキーボードのいらない受け身の情報収集ができるプラットフォームが必要なんじゃないかと。それが私たちの考え方で、vingowはそういうコンセプトでもって作っています」

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