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SNSを取り込んだ「IBM Intranet Experisence Suite V8.0」

「メールよりSNS」「PCよりモバイル」な世代の企業内ポータル

2012年05月15日 06時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

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5月14日、日本IBMはSNSを取り込んだ企業内ポータル「IBM Intranet Experience Suite V8.0」を発表。発表会では、5月2日に発表された顧客向けポータル「IBM Customer Experience Suite V8.0」もあわせて紹介され、機能面の特徴や事例なども披露された。

縦だけではなく、横のつながりも重視

 IBM Intranet Experience Suite V8.0は、社内のコミュニケーションを円滑にする企業内ポータルソフトウェア。ツイートに相当するつぶやきブログやプロフィール登録などにより、ユーザーの交流を促進するSNS機能が追加された。こうしたSNSや検索などの機能は従来異なるコンポーネントで実現されていたため、統合されたことで、個別の購入コストもこれまでの半額になったという。最小構成は1936万9000円(税別)となる。

日本IBM 専務執行役員 ソフトウェア事業担当 ヴィヴェック・マハジャン氏

 発表会の冒頭、日本IBM 専務執行役員 ソフトウェア事業担当 ヴィヴェック・マハジャン氏はIBMのソフトウェア事業が2012年フォーカスするビッグデータ、ソーシャル・ビジネス、セキュリティの3分野を再度確認。その上、3年で10倍に拡大すると呼ばれるソーシャル・ビジネスの市場拡大に言及しつつ、世界中のCIOを対象とした調査においても、約55%のCIOがコラボレーション分野やSNSに注目していると説明。多くの企業が競争力を上げたり、顧客の満足度を向上させるべく、SNSを含むコラボレーションに投資を予定しているとアピールした。

 続いてIntranet Experience Suiteの概要を説明した日本IBM 理事 Lotus事業部長の三浦美穂氏は、企業内イントラネット再構築の背景として、労働人口の世代変化と急速なモバイルワークスタイルの普及を挙げた。

日本IBM 理事 Lotus事業部長 三浦美穂氏

 三浦氏は、2014年までに全労働人口の半分が1980年代以降生まれになること、2013年までに世界の労働力の35%がモバイルワーカーになるという現状を紹介し、「普段からモバイルを使いこなし、メールよりもSNSを身近に感じる世代が、社会に進出してきている」と言及。優秀な人材を獲得・維持し、柔軟なワークスタイルを実現する必要性が出てきていると指摘した。

労働力の世代変化やモバイルの普及など

 また、三浦氏は企業内イントラネットも従来のような経営層からの一方的な情報伝達ではなく、一層のパーソナライズやコラボレーションの促進を軸に進化を遂げていると説明。実際、IBMイントラネットにおいてもプロファイル機能やブログ、ファイル共有、Wikiなどを活用しており、社内のエキスパートへのアクセスが早くなったり、スキルや生産性の向上に大きく寄与したという。こうしたIBMでの活用体験を基に、ソーシャル、アナリスティック、モバイルなどの機能を実現するIBM Intranet Experience Suiteという統合型製品が生まれたとのことだ。

ソーシャル、アナリスティック、モバイルなどの機能を実現するIBM Intranet Experience Suite

 三浦氏は、グローバル企業での事例を紹介。複数の拠点で一体感を出すべく、SNSや社員検索などを取り入れた業務用ポータルを構築したオムロンヨーロッパや、業務変革のビジョンを共有したり、社員間の交流を促進するコラボレーション基盤を構築したベルリッツコーポレーションの事例を挙げた。いずれも国や地域、拠点の壁を越えた、コミュニケーションや統合されたオペレーションを実現するのに大きく寄与している。また、経営者層から従業員という縦方向のメッセージ共有だけではなく、従業員間という横つながりの醸成にもこうしたポータルは役立っており、ベルリッツでは教材の品質やスピードの向上まで実現したという。

 発表会ではあわせて、顧客向けWebサイトを構築する「IBM Customer Experience Suite V8.0」も紹介された。こちらは顧客のロイヤリティを上げたり、Webからの販売売り上げを向上させるためのもので、事業部門のオペレーションで顧客にパーソナライズドされたサイトを簡単に構築できるというもの。

顧客向けWebサイトを構築する「IBM Customer Experience Suite V8.0」

 IBM Customer Experience Suite V8.0では行政、医療、銀行、保険、小売り、通信、製造、運輸など業種に特化したテンプレートが用意されているほか、サイト自体にマイクロブログやリアルタイムなQ&A、アンケート収集などさまざまなインタラクティブな仕組みを埋め込むことができる。

 こうした顧客向けWebサイトへの投資が重要になる理由として、三浦氏は「サイトへのランディングから5秒以内に30%の顧客は他のサイトに移ってしまう。しかもそのうち37%は元のサイトに戻らないし、27%は競合他社のサイトに行ってしまう」とサイトが重要になっていくとともにその価値判断もシビアになってきていると説明した。

 製品は現状、オンプレミス型でのライセンス提供になるが、今後クラウド型の提供も計画されているという。

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