将来性のある検索キーワード
さらに、松阪牛、神戸牛、山形牛など、近江牛以外のブランド牛を扱っているお店などを《5》の「『近江牛.com』と競合になるネットショップを比較分析」に含め、競合店よりも秀でた状況などを分析していく。
「『近江牛.com』の場合、〔近江牛〕という検索キーワードでアクセスした人は、現在のところ購入につながる人が多くいらっしゃいます。しかし、すでに市場占有率が高いため、このキーワードで集客し市場規模を広げていくには限界があることも意味しています」(村上さん)
このように、グループ化した検索キーワードをひとつ、ひとつ精査して、今後、主力になるであろう検索キーワードを調査していく。現時点で“稼ぎ頭”の検索キーワードも、やがては成熟期を迎え、いずれは衰退していく。だからこそ、「今はまだお店に誘導しきれていないが、今後、購入見込みが十分にある検索キーワード」を、競合店の状況も確認しながら“先取り”しておかなければならないのだ。
『近江牛.com』の場合、松阪牛、神戸牛など「高級なお肉を探している人」のグループ向けのキーワードや、ギフト券、結婚式、二次会をはじめ「ギフト用のお肉を探している人」のグループ向けのキーワードなどが、今後、有力になるだろうという調査結果がまとまった。
「『ギフト用のお肉を贈るから、いつもより高級なお肉を選びたい』と思うユーザーを主力ターゲットにして、彼らに訴えかけるサイトを考えながら、リニューアルを企画・制作しました。ただし、ユーザーは、高級なお肉を探している人ばかりではありません。自宅用のお肉を買いたい人もいれば、すき焼き、しゃぶしゃぶなど商品ジャンル別からお肉を選びたい人もいます。こうした嗜好の人が訪れたときも、スムーズに買い物ができるサイトを目指しました」(村上さん)
この基本方針を具現化したのが、リニューアルしたトップページだ。贈り物を連想させるイメージ写真の下には、「お試し近江牛」、「近江牛すき焼きセット」などが並んでいる。