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運動不足も関係なし! 電動アシスト自転車ライフを始めよう 第3回

街乗り用電動アシスト自転車対決! 気軽で快適なのはどっち?

2012年05月09日 12時00分更新

文● じてんしゃ操太郎

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買い物やポタリングに最適の2車種を実走レビュー!

 電動アシスト自転車特集最終回は、カジュアルタイプの2車種の走行レビューです。前回のスポーツタイプ3車種と同じコースを、やはりバッテリー残量がなくなるまで走りました。こちらはスポーツタイプよりバッテリー容量が少ないため、当然ですが走行距離は短めです。また、今回の試乗時に使用した、自転車に乗るときに役立つiPhoneアプリも紹介します。

 2モデルを比較するための走行条件は前回と同じ。

  • バッテリーは各車種標準のものをフル充電した状態でスタート
  • 走行モードは、各車種ともに、一番アシストが強いものに統一
  • ほぼ同じコースを走る
  • 走行の時間帯は日中で、ライトは点灯しない
  • なるべく同じような力の入れ具合になるよう、変速ギアも使用
  • 乗員の身長170cm、体重77kg

今回試乗した2車種のスペック表。ポタリングや買い物に便利な2車種だ

AERO LIFE「エアロアシスタント angee+L」編

 電動アシスト自転車レビュー4車種めは、コンパクトタイプの「エアロアシスタント angee+L」(アンジー+L)。20インチタイヤで、なんともかわいらしい雰囲気で女性ユーザーにもオススメです。フロントとリアにキャリアがついて、スタンドもしっかりしたものが付いています。かごをつければ、近所のスーパーへの買い物にも便利そうです。ところで余談ですが、筆者が自転車操業する会社名もアンジー。愛着がわきます。

AERO LIFE「エアロアシスタント angee+L」

 モーターは後輪ハブに装備されています。そのアシスト感は、サドルの後ろから押されている感覚で、小柄な車体とは裏腹に、パワフルに感じました。このモーターは、今回レビューした5車種のうち、唯一の回生タイプ(坂道や減速時に発電して充電する仕組み)。内蔵コンピューターがアシストと充電を制御し、下り坂の惰性走行では自動的に充電モードに切り替ります。

 angee+Lのバッテリー容量は5Ahながら、走行距離はパワーモードで約42.2kmとあります。容量8.1Ahのリアルストリームの31km(強モード)と比べて10km以上も長い距離となっていますが、これは、テスト基準のちがいによるものです。angee+Lの走行距離は、メーカー独自基準の走行テスト、リアルストリームは、業界統一テスト基準に基づいた数値です。

 ハンドルの左に付いた、アシストをオン/オフするコントローラー。3つの大きなLEDは、ふだんはバッテリー残量を示し、回生充電中は、左から右へ順に点滅します。また、今回お借りした5車種中で価格が最も安く、スピード重視でない小径タイプということもあってか、液晶ディスプレーやサイクルコンピューターは搭載していません。

 それでは前回と同じコースを走ってみましょう。

 東京ドームをスタートし、すぐ北にある冨坂を上がります。サドルに座ったままでもぐんぐん走ります。しかし、1kmも走ってないのにいきなりバッテリー残量を表示するLEDがひとつ消えた……、と思って停車し、写真を撮影してしばらくしたら、3つ点灯に戻りました。

 冨坂を折り返した下り坂では、自動的に回生充電モードになりました。充電中は、車やオートバイでいうエンジンブレーキがかかったような乗り心地です。下り坂を颯爽と走るのが自転車の楽しみのひとつですが、この自転車の場合はゆっくり走って充電する楽しみに変わります。

 アキバから東京ドーム方面に戻る間の神田明神前。走行距離はおよそ5km。ここへ至る坂を上っている間もLEDがひとつ消えましたが、止まるとまた3つに復活。LEDが3つだけで、途中充電もするので表示が安定せず、アバウトな感じなのかもしれません。

 このあと、九段坂を上ったら本格的にLEDは2つ表示になり、紀尾井坂へ到着。

 紀尾井坂の途中でバッテリー表示ランプはひとつだけに。でもまたしばらく経つと2つに復活。走行距離はおよそ10km。このあと、紀之国坂を下ってちょっとだけ充電します。

 今回のコースの最難関、TBS裏の三分坂(さんぷんさか)を上がった時点でLEDは残りひとつに。走行距離はおよそ13km。三分坂ではモーターはかなりもたつく感じでしたが、最も軽いギアにすることで、サドルに座ったままでもなんとか上がることができました。速度はとても遅く、時速5kmくらいでしょうか。

 急な坂なら、下るときに充電できるのかと思いきや、三分坂下の場合、途中で左に曲がっていて、わりと交通量も多いことから、慎重に進まざるを得なかったので、充電のチャンスを逃しました。このように、下り坂での充電といってもそれなりの距離が必要で、道によっては途中に信号があったり、見通しが悪かったり、路肩に車が駐車してあったりと、下り坂で充電を実感できる場所はあまり多くありません。今回のコースの中では、表参道から明治神宮に向かう少し長い下り坂で、充電している感覚を最も味わうことができました。

 そして代々木公園を過ぎ、代々木上原から井の頭通りを上って、折り返してすぐの幡ヶ谷あたりでバッテリー残量がなくなり、アシストしなくなりました。総走行距離は21kmほど。カタログにあった42.2kmのおよそ半分です。それから神保町の事務所までおよそ10kmの帰路は、ほぼ平坦なコースをアシストなしで走りました。ペダル1回転の走行距離が少ない小径タイプですので、アシストなしで10km以上走るのはかなりしんどかったです。途中、少しだけ下り坂で充電することもありましたが、アシストできるのはほんの一瞬だけで、焼け石に水でした。バッテリーを消費しきったあとの充電はあまり期待できないようです。


大きな地図で見る

※今回の走行ログ(iPhoneアプリ「Cyclemeter」で計測)

■Amazon.co.jpで購入

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