GTX680 SLIの性能に肉薄
まずは定番ベンチ「3DMark11」、およびDX11の重量級ベンチ「Unigine Heaven 3.0」の性能から見ていこう。Heavenの設定は解像度フルHDに、3D以外のオプションを全部最高に設定している。
GTX680シングルに対して、GTX690の性能は1.7倍前後。これはマルチGPU化した時の性能向上指数としては極めて妥当な値だ。そしてGTX680 SLIとの性能比は5%程度。これはコアクロックの仕様の差に符合すると考えてよい。2GPU搭載カードとしては、性能の目減り感がほとんどなく、非常に(ベンチマーク好きには)キモチイイ性能の出方だ。
現行ゲームではもはや恐い物はない
では次に実ゲーム系のベンチをまとめて見ていこう。まずは描画の重めのゲーム3本だ。「BattleField 3」および「Serious Sam 3: BFE」は「Fraps」でステージ開始時のシークエンスのフレームレートを、「S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyat」は公式ベンチに収録されている一番重い「Sunshafts」のフレームレートを計測している。設定はいずれも解像度フルHD、画質は最高になるよう設定してある。
Fermi世代だと最高画質&フルHDであれだけ重かった「BattleField 3」だが、最低でも100fpsを超えてしまうとは……、という感慨はあるが、正直GTX680シングルとほとんど見た目がわからない(60fps超えてるし当たり前だが)。ただ、テストに使ったシーケンス(4面開始時のもの)では、一瞬だけ不自然に滑らかさが失われる部分もあった。まだところどころ挙動がおかしいのはβ版ドライバーだからかもしれない。
Serious Sam 3は「究極」設定をベースに、影やアンチエイリアス系の設定をさらに盛った設定を使用。GTX580の時代は紙芝居状態必至だったのが、今や完全に余裕になってしまった(ドライバーやゲーム自体の改善もあるが)。ただ最低fpsがなぜか41fpsまでに落ち込むのは謎ではある。
S.T.A.L.K.E.R.: Call of Pripyatは、光線や影の処理が重く、さらにアンビエントオクルージョンの設定を大盛りにしたためかなり重い。それでもGTX680シングルに対し最低フレームレートでも明らかな差をつけ、平均フレームレートも15fps近く差をつけた。このテストではGTX690のほうが最低fpsが微妙に高かったが、誤差といってよいだろう。
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