26日、ドワンゴが六本木ニコファーレでニコニコ動画“Zero”の記者向け発表会を開き、Zeroでの新サービスについて詳細を明かした。Zeroは現バージョンとの切替制で、5月1日にプレミアム会員から切り替えられるようになる。一般会員はちょっとおあずけらしい。
Zeroから使える新サービスで一番気になったのが「NicoSound」(ニコサウンド)、動画の音声をAACでダウンロード可能にするものだ。
Androidではパソコンを使わずに直接アプリ経由でダウンロードできるようになるという。現在iOS版も開発中とのことで待ち遠しい。もちろんパソコンからiTunesを経由すればiPhone/iPod/iPadへも転送できる。音声のビットレートは動画のままで、たとえば320kbpsでアップロードされた動画なら320kbps AACのファイルがダウンロードされる。
これまでニコニコ動画の音源をダウンロードしようとすると、権利的にグレーな「ぶっこ抜き」系のツールやサイトに頼るしかなかった。それを「違法ダウンロードではなく、正規のダウンロードができるところを作る」(川上量生会長)というのが今回のねらいだ。
ダウンロードできるのは動画(音源)制作者がOKを出したものに限られる。そして重要なのは、音源がダウンロードされた回数に応じてJASRACから制作者に権利使用料が還元されること。権利使用料の還元は音源制作者がJASRACに登録していることが条件だ。最初は無料ダウンロードで開始して、今後はダウンロード販売にも対応する予定で開発を進めるとのこと。
NicoSoundはドワンゴ(ニコニコ動画)がJASRACとの包括契約の範囲を拡張し、ダウンロードも含めるように変更したことで可能になったもの。今回の契約条件変更について詳しいところは、28日11時からニコニコ超会議「ニコニコ言論コロシアム」で語られるそう。詳細は下に書くので、興味のある方は行ってみましょう。
ニコニコ動画Zeroの新機能はこれ以外にもまだまだたくさん。書かなきゃいけないことは山のようにあるので(本当に……)ちょっと待っててね!
ニコニコ超会議「音楽著作権の未来」
4月28日 11:00~11:30 「ニコニコ言論コロシアム」(ホール6)
出演者:
菅原瑞夫(JASRAC)、津田大介(ジャーナリスト、メディア・アクティビスト)、川上量生(株式会社ドワンゴ代表取締役会長)
ニコニコとJASRAC、違法DL刑事罰化、TPP著作権問題など、「音楽著作権の未来」について3人が語り合う。